スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
 
12 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:52:14 ID:I.ynWI7A0

月のない夜に家を開けて子どもだけにしてはいけない。

もしも子どもだけになってしまったら
戸に鍵をして窓を閉めて
外にいるものを決して中に入れてはいけない。



中に入られたら、もう、誰も気付かない。






/ ,' 3( ´ー`)( ´_ゝ`)(´<_` )( ФωФ) 夜が来るようです


rano20.gif

http://blog-imgs-34-origin.fc2.com/s/o/g/sogomatome/rano20.gif


13 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:52:46 ID:I.ynWI7A0

( ´_ゝ`) 「母者たち遅いなぁ、弟者」

(´<_` ) 「てこずってるんだろう。狐も兎も今年は数が少ないと言っていたから」

( ´_ゝ`) 「それにしたって、もう三日だぞ。新月までには帰ると言ったのに」

(´<_` ) 「なんだ、兄者、新月が怖いのか?
       だから妹者と一緒に叔父者の家に預かってもらえば良かったのに」

(;´_ゝ`) 「こ、怖いわけないだろあんな幼稚な言い伝え。こちとらもう大人だぞ。
       それに弟者を一人で留守番させとくわけにいかんだろうが」

(´<_` ) 「俺なら兄者と違って平気だが」

(;´_ゝ`) 「俺だって平気だっつーの!」


深い北の森にあるこの村では
秋の終わりに大人が総出で狩りに出かける風習がある。
冬に備えて食料をたっぷり蓄えておかねばならないからだ。

狩りの出来ないものや、未だ成人と呼ばれる年齢に達していない女子どもは
その間村に居残って家を守る役目を任される。

広い家の中で二人きり、心細さを埋め合わせようとするかのように
暖炉の前で身を寄せ合うこの兄弟も、そんな子らの一員だった。


14 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:53:09 ID:I.ynWI7A0

( ФωФ) 「はっはっは、兄者は怖がりであるな」

/ ,' 3 「……」コクコク

( ´ー`) 「シラネーヨ」


( ´_ゝ`) 「……」

(´<_` ) 「……」

( ´ー`) 「……」

( ФωФ) 「……」

/ ,' 3 「……」


( ´_ゝ`) 「何を当然のような顔して会話に参加しとるか」

(´<_` ) 「ていうかいつから居んだお前ら」

( ФωФ) 「あ、お邪魔してます」


二人きりでもなかった。


15 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:53:30 ID:I.ynWI7A0

( ´ー`) 「ところでさっそく本題なんだけど、今晩泊めて」

(´<_` ) 「あ、不法侵入のくだりはスルーするんだ」

( ФωФ) 「お願いである、我が輩んち姉ちゃんが嫁に行っちゃったから
        今年は一人なのである。新月の夜に一人で寝るとか無理。怖いから」

( ´_ゝ`) 「清々しいまでにぶっちゃけるな。人のこと言えないだろとか言う前に
       つまらない意地を張った自分が恥ずかしくさえ思えてくるよ」

(´<_` ) 「そっか、スカルチノフの処も婆ちゃんが亡くなって一人だったっけ」

/ ,' 3 「……」コクコク

( ´ー`) 「おれんとこも似たような感じだーヨ」


(´<_` ) 「どうする、兄者」

( ´_ゝ`) 「いいよ、大勢の方が楽しいし心強い。今日はみんな泊まってけ」

( ФωФ) 「ありがとうである!」

( ´ー`) 「ありがとだーヨ」

/ ,' 3 「……」ペコリ


16 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:54:00 ID:I.ynWI7A0

こうして、スカルチノフとロマネスク、そしてシラネーヨと、
三人の幼なじみは兄弟の家で寝ることになった。

夕暮れはすぐに色濃くその姿を変える。
子どもらが夕食のスープをすすり、
そろそろ寝支度を整えようかと腰を上げたころには、外はすっかり闇に染まりきっていた。


この村には森と同じくらい古い言い伝えがまだ多く残っている。


月のない夜、外には「何か」が蠢いている。
            ・ ・ ・ ・ ・ ・
それは森から来たよくないもので、大人が居ると近づけないけれど、
子どもだけの家を見つけると、ゆるり、そこへ近づいてくる。

そうして、自分が入れるような隙間がないかを探すのだ。


鍵の開いている戸はないか。
閉め忘れている窓はないか。

ひとつずつ。

ゆっくりと。
 
 
17 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:54:25 ID:I.ynWI7A0

( ´_ゝ`) 「いやー、本当に子ども騙しな話だよな!」

( ФωФ) 「全くである。怖がらせて戸締りきちんとさして早く寝かそうという
        大人の意図が見え見えであるな」

(´<_` ) 「めっちゃまくら抱きしめて密着しながら言っても説得力ないぞ二人とも」

( ´_ゝ`) 「弟者もさっきからめっちゃ戸締り確認してるじゃないか」

(´<_` ) 「これは単に防犯上の用心だ」

( ´ー`) 「じゃあ、チノと手つないでるのは何だーヨ?」

(´<_` ) 「……これも用心だ。いざとなったらスカルチノフがボディガードをするのだ」

( ФωФ) 「チノ一番小さいのに……」

/ ,' 3 b グッ

(´<_` ) 「スカルチノフはその気だぞ」

( ´_ゝ`) 「なんて力強いサムズアップ」

( ФωФ) 「やだ……頼もしい……」


18 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:55:47 ID:I.ynWI7A0

その時、強い風が吹いてガタガタと雨戸を揺らした。

子どもたちは一瞬で無言になり、
誰からともなくそそくさと寝室に引き上げて、ばらけず自然に一箇所に固まった。
ぴったりくっついて一つの毛布を頭からかぶる。


(;´ー`) 「尻がはみ出すヨー」

(;ФωФ) 「我慢するである! そもそもシラネーヨは育ちすぎである」

(´<_`;) 「兄者、もうちょっとそっち行ってくれ」

(;´_ゝ`) 「無茶言うな、だったら弟者あっちの布団で寝りゃいいだろ。
      いっぱいスペース空いてんだから」

(´<_`;) 「馬鹿言うな、そもそもこの布団は俺が先に」

(;ФωФ) 「チノ、シラネーヨに潰されないように気をつけるであるよ」

/ ,' 3 「……」コクコク


19 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:56:08 ID:fXilGOj.0
/ ,' 3 可愛いwww


20 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:56:14 ID:I.ynWI7A0

もぞもぞと落ち着かなかった毛布の動きはどうにか収まり、やがて小声の会話も途絶えた。
火を落とした家の中は暗く静まり返っている。
ざわざわと、森の木々が揺らぐ音が響いてくる。小屋の馬が嘶いている。


( ´ー`) 「……」

/ ,' 3 「……」

( ФωФ) 「……」

( ´_ゝ`) 「……ちゃんと全部戸締り確認したよな、弟者」

(´<_` ) 「……そのはずだ。厩の戸も閉めたよな?」

(;´_ゝ`) 「えっ」

(;ФωФ) 「えっ?」

(;´ー`) 「えっ」

(´<_`;) 「えっ!? 今日は兄者が当番だろ? ちゃんと閉めたよな!?」


21 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:56:44 ID:jUblCrek0
dkdk


22 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:57:22 ID:I.ynWI7A0

通常、母屋と家畜小屋は乖離しているが、この地域では雪が深くなるため
厩と住居が隣接し連結する扉がついている家屋が少なくない。

そこの戸締りをしっかりしたかどうか、兄者はどうしても思い出せなかった。
こうなるととても寝られたものではない。
子どもたちは結局、灯りを手に起き出して、そろそろと現状を確かめに行くことにした。


(´<_`;) 「全く兄者はいつもこうだ」

(;´_ゝ`) 「面目ない……」

(;´ー`) 「もーいいから、ぱっと見てさっさと寝ちまおーヨ」


昼間は気にならなかった廊下のきしむ音がいやに耳に響いた。
風のせいで時折、ぱきっ、と家鳴りがして、そのたびに誰かの肩がびくりと跳ねる。

(;´_ゝ`) 「ひぃっ! 今俺の服つかんだの誰っ!?」

(;´ー`) 「シラネーヨ!」

(;ФωФ) 「誰か我が輩の足踏んでるのである!」

普通に行けば数十秒の距離を、
全員が団子のように固まりながら歩いたので、三倍くらい時間がかかった。


23 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:58:03 ID:I.ynWI7A0

(´<_`;) 「……なんだ、ちゃんと閉まってるじゃないか」

やっとのことでたどり着いた厩へ続く扉には
簡素な閂型の錠がしっかりと下りていた。
ほっと誰かが吐息を吐いて、落胆とも安堵ともつかぬ脱力感が満ちる。

(´<_`;) 「今度からきちんと自分で確認してくれよ」

(;´_ゝ`) 「あ、ああ。すまなかったな」

(;ФωФ) 「ま、まあ、良かったである。これで安心して寝られるではないか」

(´<_`;) 「そうだな。もういい加減寝よう。明日は薪を拾って来ないといけないんだ」

(;ФωФ) 「ほら兄者、行くであるよ」

(;´_ゝ`) 「あ……うん」











(;´_ゝ`) 「……本当に、俺が閉めたんだっけ……?」


24 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:58:31 ID:i4.rpFyc0
不穏すぎるううう


25 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:58:49 ID:I.ynWI7A0

(´<_` ) 「さあ、もう灯り消すからな。みんな静かにしてくれよ」

( ФωФ) 「明日薪拾い手伝うである」

(´<_` ) 「そうか? 悪いな」

( ´ー`) 「みんなでやればすぐ終わるーヨ。早く終わらせて遊ぼーヨ」

/ ,' 3 「……」コクコク

(´<_` ) 「じゃ、お願いするか。ほら兄者、いつまで変な顔してるんだ。もう寝るぞ」

( ´_ゝ`) 「ああ……うん。そうだな。気のせいだよな」

(´<_` ) 「何がだ? 考えごとしてると眠れなくなるぞ。みんな寝てるのに一人だけ」

(;´_ゝ`) 「それは嫌だ絶対嫌だ怖い」


26 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:59:28 ID:jUblCrek0
こあい


27 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:59:34 ID:I.ynWI7A0

子どもたちはいくらか余裕を取り戻し、
それでもやっぱりひとかたまりになってさっきと同じように布団に包まった。
隣の確かな体温に安心して、目を閉じる。

もう、風の音も気にならない。
馬たちの声も聞こえない。
灯りのない真っ暗闇の中で、子どもたちは緩やかに眠りに身を任せていった。



「それじゃ、おやすみ」

「おやすみである」

「……」

「おやすみだーヨ」

「おやすみだお」

「おやすみ」


28 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 19:59:55 ID:/32c3oc6O
こわひ


29 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 20:00:37 ID:I.ynWI7A0


月のない夜に家を開けて子どもだけにしてはいけない。

もしも子どもだけになってしまったら
戸に鍵をして窓を閉めて
外にいるものを決して中に入れてはいけない。



中に入られたら、もう、誰にも気付けない。






/ ,' 3( ´ー`)( ´_ゝ`)(´<_` )( ФωФ) 夜が来るようです (    )




                                                おしまい







31 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 20:00:46 ID:jUblCrek0
なんかいるううううう


33 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 20:01:50 ID:LxYBMWfM0
ブぶぶぶーんんんん!!!!!!!!!


37 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 20:03:16 ID:Q6U5OcNMO
増えてるううううううううううううううう


 
総合短編(シリアス・鬱・ホラー) | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。