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497 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:38:36 ID:/32c3oc6O

 蝉が鳴いている。
 じい。じい。じいわ。じいわ。

(´・ω・`)「……」

 僕が「そいつ」を見付けた瞬間。
 ぱたっと、蝉の声が止まった――ように、思えた。


( <●><●>)


 手乗りサイズの人形。箪笥の上に座って、僕を見下ろしている。
 頭にシルクハット、左手にはステッキ。
 それだけなら、まだ普通の出で立ちだった。それだけ、なら。

(´・ω・`)「……何か、恐いなあ……」

( <●><●>)

 ぎょろりとした瞳に、――縫われた口元。
 なんて不気味な。

(;´・ω・`)「どうして口なんか縫っちゃうかな……ああ、やだやだ」

 目を逸らすと荒れ果てた室内が視界に入った。
 これはこれで、気味が悪い。


500 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:39:41 ID:/32c3oc6O

 さて、まず、僕がどこにいて、何をしているのか。
 そこから説明しなければいけないだろう。



(´・ω・`)真昼の肝試し、猫と人形、のようです
rano21.jpg

     【No.21】 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_607.jpg



 美布村。
 山に囲まれ、田畑が多く、2階建てより高い建物は存在しない。
 典型的な田舎。

 僕がこの村に住み始めたのは、つい数日前だ。

 肺を患った母の療養のためにと、
 静かで自然の多い美布村――父の実家がここにある――へ越してきたのである。

 僕は、生徒が5人程度しかいない小さな中学校へ転入することになった。
 今は夏休みの最中。学校の一員になるのは夏休みが明ける2週間後……なのだけれど。

 そう大きくない村だ。
 僕の存在は、引っ越してから1日で他の子供達の知るところとなった。

 幸い気のいい人ばかりで、遊びに誘われることはあっても
 引っ越し前から心配していた「よそ者いじめ」らしきものは行われなかった、が。



502 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:41:37 ID:/32c3oc6O

( ・∀・)『なあなあショボン。肝試しでもしない?』

(´・ω・`)『肝試し?』

('A`)『……ああ。あれ? やるの?』

 どうやら、ささやかな悪戯心には抗えなかったようだ。

( ´∀`)『行っちゃうモナか』

(´・ω・`)『どこに?』

( ・∀・)『学校の裏の方にさ、家が一軒あるんだよ。誰も住んでないんだけど』

(´・ω・`)『ふうん』

('A`)『その家でな、昔、殺人事件が起こったんだ。
    一家全員皆殺し。別に誰かから恨みを買ったわけじゃない。
    犯人は、ここがイッちまってる奴だった。つまりたまたま狙われただけだ』

 ここ、と、彼はこめかみの辺りを指でつっついた。
 このテの話が好きなのか、いつもよりテンションが高い。

('A`)『それはそれは無惨な死体だったらしいぜ。どんな風だったかは聞いてないけどよ』

(;´・ω・`)『ええー、やな話……』


503 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:42:04 ID:/32c3oc6O

('A`)『まだ終わりじゃないぞ。
    ――家を片付けたり壊そうとしたりするとな、「出る」らしいんだよ』

(;´・ω・`)『……何が?』

( ・∀・)『そりゃ勿論』

('A`)『ゆー』

( ´∀`)『れー』

( ・∀・)『……な、もんだから、触らぬ神に祟り無しってんで、
      今じゃ誰も近付かないんだ。親も「行くな」ってうるさいしよ』

(;´・ω・`)『そんなとこに行くの? 肝試しに?』

( ・∀・)『っかあー、都会っ子はビビりだねえ』

( ´∀`)『思い立ったが吉日モナー』

 彼らに引きずられ、僕は件の家へと連れてこられた。
 木造の2階建て。何だか異様な雰囲気を感じたが、
 殺人事件云々の話を聞いたことによる思い込みだろう。


504 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:42:48 ID:haEDYYLIO
そんなん絶対行きたくないわー…


505 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:43:28 ID:Q6U5OcNMO
都会っこじゃなくても怖いと思うの
 
 
506 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:43:37 ID:/32c3oc6O

 で、あとはお決まりの流れ。
 中から何か持ってこい、でなきゃお前は根性無しだ、なんて言われて。

 ナメられたままじゃあ、これからの学校生活に支障が生じてしまうのでは?
 不安に駆られた僕は頷き、3人に見送られながら、
 鍵のかかっていないドアを開けて家の中に入っていった。

(´・ω・`)『……お邪魔します……』

 まず目に入ったのは、左手側にある階段。
 いくら何でも、上に行くほどの度胸はない。無視しておこう。

 前方に向き直る。玄関から真っすぐ伸びた廊下。
 左右に障子がある。多分、部屋は二つずつ。

 手前右側の障子が開いていて、部屋の中が少しだけ見える。
 散らかった台所。――壁や床に黒い染みがあるのに気付いて、慌てて顔を背けた。
 あれが血の跡だとしたら、あそこが「現場」だったのだろうか。

 もう右側を見る気になれなくて、左の部屋に入ることにした。
 所々破けた障子を横に引く。滑りが悪い。

(;´・ω・`)『うわっ!?』

 と、そのとき、開けっ放しだった玄関のドアが閉まった。
 彼らの悪戯か。まったく、驚かせないでほしい。


507 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:44:42 ID:/32c3oc6O

(;´・ω・`)『はあ……』

 部屋の中に足を踏み入れる。ちなみに靴は履いたまま。

 これまた散らかった部屋。和室だ。
 奥には倒れた仏壇。
 押し入れは片側が外れて、汚れた布団が垂れ下がっている。

 畳の上に転がる、ぼろぼろの玩具や本。
 どれを持ち帰ろうかと箪笥を見上げて――

 そして、今に至る。



(´・ω・`)「ううん……」

 室内を見回し、僕は唸った。
 あまりにも汚れた品々は、触るのを躊躇ってしまう。

( <●><●>)

(´・ω・`)「……やっぱ、これかなあ……」

 再び人形を見る。
 他の玩具などと比べれば、なかなか綺麗な方だ。

 手を伸ばし、人形を掴む。
 柔らかい。


508 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:45:30 ID:/32c3oc6O

( <●><●>)

(´・ω・`)「んん……」

 ――にゃあん。

 突然、足元から声がした。

(;´・ω・`)「うわああっ!?」

( ><) フニャアン

 思わず叫んでしまったが、そこにいたのはただの猫だった。
 僕の足に擦り寄る。

(;´・ω・`)「な、何だよ、もう……どっから入ってきたの?」

 しゃがみ込み、猫を撫でた。
 顎の辺りを擽ると、ごろごろと喉を鳴らす。
 可愛い。

(*´・ω・`)「ふふ……よしよし」

( ><) ニャア

 猫は身を乗り出し、僕の左手にある人形を舐めた。
 前足で人形の縫われた口元を叩く。


510 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:46:41 ID:/32c3oc6O

(´・ω・`)「うん?」

( ><) ニァ、ニャン

 僕の顔と人形の顔を交互に見つめている。
 何が言いたいんだ、と僕は首を捻った。

 よくよく観察してみると、猫は人形の口を縫う糸を爪先に引っ掛けていた。
 また、僕の顔を見る。

(´・ω・`)「……これ、取ればいいの?」

( ><) ニァッ

 正解のようだ。
 猫が僕の言葉を理解したのかは分からないけれど。

 右手で人形に触れる――と。


「だめ」


 幼い声が聞こえた。視線を上げる。

(´・ω・`)「え」


 眼前に、女の子の顔があった。


511 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:47:45 ID:/32c3oc6O

川 ゚ 々゚)「だあ、め」


 鼻と鼻がくっつきそうな距離。
 何で?
 何で女の子がここに?

 いつの間に? どうして?

(;´・ω・`)「う、わ、」

 あげようとした悲鳴は、喉に張り付いたまま、出てこようとはしなかった。
 嫌な臭いが鼻をつく。

(#><) ブニャァアッ!!

 途端、猫が女の子に飛び掛かった。

 彼女は後ろに倒れ、僕は我に返る。
 震える足で立ち上がり、後ずさった。

(#><) フシャァアア!!

 毛を逆立たせた猫が振り向く。
 逃げろ、と言われているように思えた。


512 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:48:36 ID:/32c3oc6O

(;´・ω・`)「わ、わわ」

 部屋を飛び出す。
 玄関のドアに縋りついてノブを捻ったが、

(;´・ω・`)「え? え?」

 がちゃがちゃと揺れるだけで、開く気配がない。

(;´・ω・`)「ちょっと――モララー!? モララーでしょ!?
      やめてよ、開けて! ねえ! ドクオ? モナー!?」

 彼らが向こう側から押さえているのだと考え、ドアを叩いて叫んだ。
 反応はない。

(;´・ω・`)「ねえ……――」


「だめ、だあめ、だめ……」


(;´・ω・`)「……!!」

 背後から、あの女の子の声。割合近い。
 部屋から出てこようとしていると、振り返らずとも何故か理解出来た。

 玄関は諦めて、階段を駆け上がった。
 ぎしぎし、今にも板の抜けそうな音が響く。


513 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:48:55 ID:haEDYYLIO
やだ怖い!


514 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:49:42 ID:/32c3oc6O

(;´・ω・`)「はっ、はあっ、は……」

 汗が流れた。
 暑さのせいじゃない。寧ろ、体は冷え切っている。

 2階に着いた僕は、一番奥の部屋に逃げ込んだ。

 先程の和室より、ほんの少し狭い部屋。
 机、小さな箪笥、赤いランドセル。
 子供部屋?

 窓がないが、障子の向こうから差し込む光のおかげでそれなりに明るい。

(;´・ω・`)「何なんだよ、何なんだよ……!」

 呟きながら頭を抱えて、左手に違和感を覚えた。

 人形だ。
 掴んだまま、ここまで来てしまったらしい。

( <●><●>)

(;´・ω・`)「……糸……」

 猫の姿を思い返す。
 そういえば、人形の口元を気にしていた。


515 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:50:26 ID:/32c3oc6O

 ――ああ。
 女の子は、僕が糸に触れたときに現れた。
 「駄目」、とか言って。

 この糸を取るのが、女の子には嫌なことなのか?

(;´・ω・`)「……!」

 僕は、必死で糸を引っ張った。
 けれど、どんなに力を込めても、爪で挟んで捩っても、糸はびくともしない。

 なりふり構わず噛みついてみたが、どうしたって切れることはなかった。

(;´・ω・`)(くそ――)


 ぎい、と。

 階段の軋む音が耳に入った。


(;´・ω・`)

 ぎい、ぎい。
 ゆっくりゆっくり、それは近付く。

 蝉の声も、僕の呼吸も聞こえない。
 ここに存在するのは、階段を上る足音だけ。


516 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:51:34 ID:srhJd8KM0
おおおおおおおおおおおおおちおちちつけ


519 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:52:43 ID:haEDYYLIO
>>516
落ち着け


517 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:51:41 ID:/32c3oc6O

 ぎい、ぎい。ぎし。
 ぺたん。

 ついに、階段から2階の床へ足音が移る。
 微かに、だめ、という女の子の言葉が耳朶に触れた。


「だめ……だあめ……めえ……だめ……」

 徐々に近寄ってくる声と音。
 僕は泣きそうになりながら、息を殺して糸と格闘した。

 切れない。ほどけない。助けて。
 助けて。助けて。


 何秒、何分。どれほど経ったか。

(;´・ω・`)「……」

 ふと、顔を上げる。

 ――障子に、子供の影。

(;´・ω・`)「!」

 いる。女の子が。障子を隔てた場所に。
 いる。


518 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:52:01 ID:haEDYYLIO
これは想像したら負けだ…


520 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:52:47 ID:/32c3oc6O

 慌てて俯き、瞼を閉じた。
 来ないで。お願いだから。
 勝手に入ってごめんなさい。
 人形も返すから、だから。


 ぺたん。
 足音。

(;´-ω・`)「……?」

 恐る恐る、目を開く。
 子供の影は、なくなっていた。

(;´・ω・`)「……何で……?」

 何故かは分からないけど、どこかに行ってしまったようだ。
 助かった?

 ほっと息を、



「だぁあめ」



 真後ろ、耳元で。
 囁きが聞こえた。


521 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:53:19 ID:srhJd8KM0
ぎゃああああああああああ


522 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:53:23 ID:Q6U5OcNMO
うわあああああああああああああああああああああ


523 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:53:36 ID:haEDYYLIO
あばばばばばばばばば


524 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:54:09 ID:/32c3oc6O

(;´゚ω゚`)「ひ、いあっ……!?」

川 ゚ 々゚)「かあ、えして、かえ、え、して」

 反射的に、障子の方へ這いずるように逃げた。
 女の子は部屋の奥で首を揺らしている。

 彼女の喉元は、ぱっくり割れていた。
 揺れる度、血の塊が零れる。

 知らず知らず、僕の頬を涙が伝った。

川 ゚ 々゚)「かえ、ええ、え、し、え、て、え」

(´;ω;`)「うあ……あ、ご、ごめんなさい! ごめんなさい……」

 ごぽり。ぴしゃり。びちゃん。

 血を滴らせながら、女の子が歩み寄ってくる。

 来る。ああ。こっちに、こっちに。


525 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:55:05 ID:/32c3oc6O



 ――にゃあん。



 障子がするりと動き、細い隙間から何かが入り込んできた。

( ><) ニャア!

(´;ω;`)「あ……」

 さっきの猫だ。
 猫は、くわえていたものを僕の手元に落とした。

 鋏。

(#><) フニァ!!

 それからまた、女の子に飛び掛かる。
 女の子は怒り――別の感情かもしれないが――の表情を浮かべて、
 猫の尻尾を引っ掴んだ。


526 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:55:58 ID:/32c3oc6O

 僕は鋏を手に取り。

(´;ω;`)「……うわあああああっ!!」

 糸を、一気に切り裂いた。

( <●><●>)

 ぽとり。
 人形が床に落ちる。

 ぱくん。
 口が開いた。


川 ゚ 々゚)「あ」

 女の子の目が人形へ向けられる。
 瞬き一つせず、じっと見つめ――

 不意に猫を放ると、耳を塞いで叫び始めた。

川 ; 々;)「い、やあ、あっ、あ、あああああああああああ!!
      ああああああああああああああああああ!!」

 ごぽ、ごぽ、びちゃん、びちゃり。

 叫びと血の音が、部屋を満たす。


527 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:57:03 ID:/32c3oc6O

川 ; 々;)「ちが、うのぉおおお! ぱ、パパも、ママも、い、ぃい、生き、てるの、に!!
      な、何でそんなこ、そんなこと、言うのぉおおお!?
      何で、わ、ワカッテマス、い、意地悪言う、言う、のぉおおおお!!」

(´;ω;`)「……な、なに……?」

川 ; 々;)「あああああああ、あああ、くるうも、ま、まだ、生きて、る、生きてる!!」

(#><) ニァア!

 猫が僕の手をかじる。
 また、「逃げろ」と言われた気がした。

(´;ω;`)「う、あ、ひぐ……」

 障子を開け、僕は無理矢理起き上がった。
 壁に手をついて、体を支えながら廊下を進み、階段を下りる。


529 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:57:59 ID:/32c3oc6O


「なあ……ん、……で! ビロード! いっつも! 邪魔するのぉおっ!!」


(´;ω;`)「!」

 女の子の怒号。
 猫の悲鳴。


 踵を返しかけたけれど、すぐに思い直す。

 ぐちゃりと肉を掻き回すような音と、弱くなっていく猫の鳴き声。

 僕が階段を下り終えて玄関に到達した頃には、それらはすっかり消え失せ、
 蝉のざわめきばかりが聴覚を支配した。


530 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:58:56 ID:haEDYYLIO
ビロードおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!


531 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:59:14 ID:Q6U5OcNMO
ビロード…


532 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:59:37 ID:/32c3oc6O



(;・∀・)「おおお、お前! 変なことすんなよ!」

 外に出ると、開口一番そう怒鳴られた。
 変なことって何、と問う。

(;'A`)「なかなか帰ってこないから、ドア開けようとしたんだよ!
    でも全然開かなくて……。……お前が押さえてたんだろ?
    ……あれ、そもそも何でドア閉まったんだ……?」

(;´∀`)「まったく、ビビらせないでほしいモナー。
       ……ショボン? 泣いてるモナ?」

(´;ω;`)「……」

 涙を拭っても、次々に溢れてくる。
 僕の様子がおかしいのを悟ったか、彼らは顔を見合わせた。

(;・∀・)「……まさか、なあ」

(;'A`)「ははは……」

(;´∀`)「モナ……」

 一瞬の間をあけて。

 彼らは、一斉に走り出した。
 僕も慌てて後に続く。


533 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 04:00:38 ID:/32c3oc6O

(;・∀・)「まままままさか何かあった!?」

(;'A`)「おいおいマジかよ!」

(;´∀`)「帰ったら詳しく聞かせろモナ!!」

(´;ω;`)「う、うん……」

 ちらり、振り返る。


( ><)


 2階の窓辺から、ぐちゃぐちゃになった猫がこちらを見ていた――と、思う。



*****


535 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 04:02:08 ID:/32c3oc6O



 人形は、また口を縫われるだろう。「意地悪」を言わないように。
 女の子は、ずっとあの家にいるだろう。彼女は生きている、つもりなのだから。





(´;ω;`)「……ねえ……」

(;'A`)「あ?」

(´;ω;`)「あの家って……家族は、両親と子供だけだったの?」

(;'A`)「ああ。……いや、たしか……ええと、猫もいたんじゃねえかな。
    そいつも殺されたらしいけど。それがどうかしたか?」

(´ぅω;`)「……そう」



 猫も、ずっと家にいる。

 僕のような侵入者を助けるために。
 あるいは。
 女の子が、真実を受け入れられるまで。


536 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 04:02:34 ID:/32c3oc6O










 ――にゃあん。











537 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 04:03:50 ID:/32c3oc6O
おわりでっす
ワカッテマスの絵なのに活躍してるのはビロードっていうごめんなさい


 



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