スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
 
475 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:23:50 ID:haEDYYLIO
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと! あんまりジロジロ見ないでくれる?」

(;^ω^)


それは唐突だった。


僕は幼稚園の頃から幼なじみのツンが好きで、大学に入った今でもその気持ちは変わらなかった。

一方ツンは、お人形のように愛くるしい可憐な容姿で
学校のマドンナ的存在になり、常に男の影が絶えなかった。

僕なんか相手にされない。
でもツンの傍に居たい。

こんなことを友人に知られたら引かれてしまうだろう、
僕は、ツンのフィギュアを作ったのだ。

2週間かけて丁寧に、丁寧に、愛情を込めて出来た18cm程のツンは、
自分で言うのもなんだがとても良く似ていた。

そうして僕の部屋で生まれたツンを、今日もニコニコしながら眺めていた、ら──


476 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:24:32 ID:haEDYYLIO

(;^ω^)「……ツ、ツン?」

ξ゚⊿゚)ξ「何よ」
 
 
 
 
 
 
 
動いて喋った。


( ^ω^)僕は幸せ、のようです


477 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:25:36 ID:haEDYYLIO

ξ゚⊿゚)ξ「結構綺麗な部屋ね、気に入ったわ」

(;^ω^)

ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ブーン。私お腹空いた」

(;^ω^)「ちょ、ちょ、待つお! 何が何だか……え? フィギュアが、え!?」

ξ゚⊿゚)ξ「冷蔵庫見てこよっと」


僕が作ったフィギュアが動いて喋っている。一体何が起こった?

先程のツンを見ていると、既にフィギュアには見えない。本物の人間みたいだ……

ただ小さいだけの。


ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン! 冷蔵庫! 届、かな、い!」


ツンはいつの間にか冷蔵庫のドアの前に移動していて、取っ手に捕まろうとジャンプしていた。


479 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:26:22 ID:fXilGOj.0
想像したら可愛い


480 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:27:03 ID:haEDYYLIO

(;^ω^)「い、今開けるお!」


そうか、これはきっと神様が僕にくれたプレゼントだ。

小さい頃から一途に、叶わぬ恋をしていた僕へのご褒美なんだ。


( ^ω^)「……ツン、何を食べるかお?」

ξ*゚⊿゚)ξ「甘いのがいい!」


フィギュアが動いたって良いじゃないか。

だって、これはもうツンなのだから。
 
 
481 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:28:04 ID:haEDYYLIO

( ^ω^)「ただいまー」

ξ゚⊿゚)ξ「おかえりなさーい」

( ^ω^)「今日はツンの好きな物を買ってきたお」

ξ*゚⊿゚)ξ「な、なによ……別に嬉しくなんk」

( ^ω^)「ジャーン」

ξ*゚⊿゚)ξ「パフェ!!」

( ^ω^)「要らないのかお~? 残念だお~、じゃあブーンが食べるお~」

ξ*゚⊿゚)ξ「バカ! いじわる!」


482 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:28:44 ID:haEDYYLIO

フィギュアだったツンが動いてからもう1週間が経った。

あれから僕たちは仲良く暮らしているわけだけど──


ξ*゚⊿゚)ξ「んー、美味しい! 幸せ~」

(*^ω^)


ブーンも幸せだお。
rano30.jpg


483 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:29:35 ID:haEDYYLIO

さらに1週間経ったある日。


( ^ω^)「ただいまー」


シーン


( ^ω^)「ツンー? 今日はケーキを買ってきたお!」

( ^ω^)

( ^ω^)「ツン……?」


今日はやけに静かだ……いつもならおかえりなさいと出迎えてくれるのに。


プルルル プルルル


484 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:30:01 ID:fXilGOj.0
dkdk


485 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:30:45 ID:haEDYYLIO

( ^ω^)】「はい、内藤です」

『ブーン君? お久しぶり。ツンの母だけど、あのね、ツン、がね、グスン』

( ^ω^)


それはツンが死んだという訃報だった。

話を聞くと、どうやらツンは2週間前に車に跳ねられ、意識不明の重体だったという。

ずっと目を覚まさなかったツンが、今日、突然目を開け


ξ ⊿ )ξ「……ブーン、あり、がと」

ξ ー )ξ


そう言い残して、息を引き取ったと。


487 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:31:25 ID:haEDYYLIO

( ^ω^)「そう、ですかお。御愁傷様です、おばさん」

『今更言うのもなんだけどね、ツンはずっとブーン君の事好きだったのよ』

『あの子恥ずかしがりだからなかなか言えなくて、でも家ではブーン君の話ばかりで』

『今日は中庭でブーン君を見かけたとか、
 今日はすれ違ったけど、周りにいる人が邪魔で話しかけられなかったとか』


──コトン


台所から何か音がした。


( ^ω^)「ツン?」


489 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:32:44 ID:haEDYYLIO

僕は受話器をそっと置き台所を見る。そこには、床に寝そべっているツンの姿が。


( ^ω^)「なんだお、ツン。また冷蔵庫を開けようとしたのかお?」


笑いながらツンの傍へ行く。
なぜかツンは喋らない。

動きも、ない。


( ^ω^)「ツン……おーい、ツンさーん」


持ち上げると、それは、ただのフィギュアだった。

僕はぼんやりとした視界の中、先程のおばさんの言葉を思い出していた。


 ──2週間前

 「ブーン、あり、がと」

 『ツンはブーン君の事がずっと好きで』


だんだんと滲んでいく視界で、手の中の動かないツンを見ると、それは確信に変わった。


490 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:33:10 ID:haEDYYLIO


( ;ω;)「お、お、お」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
──このフィギュアは本当のツンだったんだ。


492 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:34:48 ID:haEDYYLIO

あれからどれだけ泣いただろう。
もう夜明けになってしまった。

僕はもう一度、ツンを見る。


やはり動かない、ただのフィギュアだ。

それでも僕は話しかける。


( ^ω^)「そうか、ツン……僕がいけなかったおね」


こんな小さいフィギュアじゃ、ツンの魂は入りきれなかったんだ。

じゃあ、それなら、もっと大きく作ればいい。
等身大のツンを作ればいい。

ツンの魂が入った時に、すぐに動けるように、皮膚を縫い付けよう。

そうだ、髪の毛は人毛を使おう。

(  ω )「ツン、ちょっと待っててくれお。すぐに材料を調達してくるおね」


( ^ω^)僕は幸せ、のようです






494 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/05/05(木) 03:37:13 ID:haEDYYLIO
ありがとうございました!
お題も内容(ドクオの彫刻=フィギュア的な)も
投下タイミングも被ってしまいすみません;><


 



 ←プチラノベ祭りまとめページへ戻る

 
総合短編(シリアス・鬱・ホラー) | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。