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812 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:24:55.01 発信元:111.89.140.2

彼女の遅刻というのがいかに珍しいのか、僕は知らない。

しかしながら普段の彼女の振る舞いをみれば、彼女とあまり親しくない僕でも気になる、何かあったのだろうかと。

凛々しくはっきりと教壇の先生に謝罪の言葉を述べ、本物の金で出来てるんじゃないかと疑いたくなるほど綺麗な金髪を揺らして頭を下げる彼女に、先生もさして叱る気はないようだ。
人間、こと美人に限っては隙がある方が好かれるらしい。

( ФωФ) 「わかりました、席に着きなさい」

ξ゚⊿゚)ξ 「はい先生」

クラスの視線が彼女に注がれる、あくまでもこっそりと。



 (1)(2)(3)(4)(5)



 
 
813 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:29:43.12 発信元:111.89.140.2

僕もついつい視線をやった。本のページをめくりながら一瞬間、そしたら間抜けなことに手が滑った。
本当、見えない何かが引っ張ったとしか思えない。

(;´・ω・`) 「おっと」

ちなみに彼女の席は、僕のいる列の一番後ろ、つまりはそういうこと。

ξ゚⊿゚)ξ 「あら」

(´・ω・`) 「ごめん、ありがとう」

僕が動くよりも素早く、彼女は本をひろいあげて…?

ξ゚⊿゚)ξ ジーッ

硬直、加えて凝視。
なんぞこれ?小説じゃあるまいし、僕は伏線なんて張ってないぞ。

(´・ω・`) 「なにか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「いいえ、はいこれ」

(´・ω・`) 「ありがとう」



816 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:34:41.00 発信元:111.89.140.2
何事もなかったかのように振る舞う彼女の手はしかし、確かにふるえていた。
気になりはしたものの、彼女に声をかけることもかけられる事もなく、昼休みとなる。
まあ、当然か。

(´・ω・`) (ふー、今日も飯が美味い)

購買のパンをひとつ、半リットルの炭酸ジュースで胃袋を欺くことに成功した僕は、賑わうレストランのような食堂の隅で本を読んでいた。

…ぼっちではない、今朝の続きが気になるだけだ、だってクライマックスなんだもん。

(´・ω・`) (なーるなるなるふーむふむん。こんなオチは予想せなんだ)

(´・ω・`) (ん?)

ごちそうさまでしたの声が増え始めた頃、ふと気がつけば乱雑に置かれていたイスの一つに誰かが腰掛けていた。
それもちょうど、テーブルを挟んで僕の対面。

ξ゚⊿゚)ξ 「随分と熱心じゃない」


818 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:41:19.83 発信元:111.89.140.2

(´・ω・`) (おや)

まさかの彼女か、まあ今朝フラグっぽいのがあったけどさ。

ξ゚⊿゚)ξ 「食堂ってこんなに混むのね」

(´・ω・`) 「まあ定食は人気だからね、こと麺類は」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうみたいね…あなたはジュースだけ?」


820 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:43:26.14 発信元:111.89.140.2


(´・ω・`) 「それと菓子パン、ゴミは捨てた」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら、そう」

(´・ω・`) 「うん、そう」

ξ゚⊿゚)ξ 「…」

(´・ω・`) 「…」

ξ゚⊿゚)ξ 「えっとね」

(´・ω・`) 「うん」

ξ゚⊿゚)ξ 「本、好きなの?」

(´・ω・`) 「好きだよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「今朝読んでた本」

(´・ω・`) 「うん」


822 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 20:45:52.37 発信元:126.204.152.80
初々しいww


821 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 20:44:21.00 発信元:115.163.243.112
この話題が広がらん感じがたまらんな


823 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:47:12.65 発信元:111.89.140.2
ξ゚⊿゚)ξ 「ブーン系でしょ」

(´・ω・`) 「そうだよ、良く知ってるね」

ξ゚⊿゚)ξ 「好きだもの」

(´・ω・`) 「なんだか意外だな」

ξ゚⊿゚)ξ 「よく言われるのよね、それ」

ブーン系小説。
比較的最近誕生したこの読み物は、まだまだ偏見が凄まじい。
ブーン系小説(笑)といった感じで。

ξ゚⊿゚)ξ 「どうして、あまり良いイメージを持たれないのかしら。専用の図書館だってあるのに」

(´・ω・`) 「まあ様々なスタイルがあったり、表現が独特なのもあるんだろうけど…やっぱり、作者じゃないの?」

ξ゚⊿゚)ξ 「…まあ確かに、親しみは持てないわ」

(´・ω・`) 「違う星の、しかも絶滅した種族だものね」

ブーン系、それは飽くなき探求心を持つ学者達が見つけだしたもの。

遠く離れた星の、遙か昔に滅亡した文明の記憶媒体に遺されていた文化のごく一部、異星人の趣味の領域。


825 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 20:49:58.41 発信元:115.163.243.112
俺たち滅亡しちゃったのかよwwっうぇwwwww


827 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 20:54:43.74 発信元:124.146.175.67
ここも登場するのかな


826 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:51:49.09 発信元:111.89.140.2

ξ゚⊿゚)ξ 「それにしたって他の文化と差がありすぎるわ」

(´・ω・`) 「いつか、馴染む日が来るよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「…そうかしら」

(´・ω・`) 「信じるのは大事だよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「うん」

(´・ω・`) 「おや、そろそろ昼休みも終わるね」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら…ねえショボノフ」


828 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:55:18.05 発信元:111.89.140.2

(´・ω・`) 「まった、本名で呼ばれるのは苦手なんだ。ショボンと呼んでよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「ショボン、あなたシベリア出身だったわよね?」

(´・ω・`) 「まあね」

ξ゚⊿゚)ξ 「私もシベリア出身なの」

(´・ω・`) 「それは奇遇だね、せっかくだから友達にでもなるかい?」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ、そうしましょう」

美少女のアドレス、ゲットだぜ!
…思ってたよりなにも感じないなあ。



放課後、クラスの友人があまり興味なさそうなフリをして彼女との会話内容を訊いてきた。

(´・ω・`) 「ただの世間話だよ」

これで押し切った。


829 :原作があるようです:2011/04/22(金) 20:58:05.54 発信元:111.89.140.2

(´・ω・`) 「じゃ、僕は部活があるから」

美術部部長は忙しいのだ、30号のキャンバスに描く油彩画とかで。

(´・ω・`) 「…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…」

(´・ω・`) 「なんで並んで歩いてんの」

ξ゚⊿゚)ξ 「美術室の真下、職員室に用があるの」

(´・ω・`) 「なんか、突き刺さるような視線が後ろから…」

ξ゚⊿゚)ξ 「さっきのお友達じゃないかしら」

(´・ω・`) 「…」


831 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:02:10.65 発信元:111.89.140.2

寄り道せずに特別教室などが集まる校舎へ向かう途中、顧問の先生と出くわした。

(´・ω・`) 「こんにちは」

从 ゚∀从 「おうショボン、鍵はいつものとこだ」

ξ゚⊿゚)ξ 「こんにちは」

从 ゚∀从 「おう」

珍しい組み合わせだ、そう呟いた先生としばしの別れ。

(´・ω・`) 「…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…」

(´・ω・`) 「なんだかさ、ゲームのパーティーみたい」


834 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:08:01.70 発信元:111.89.140.2
ξ゚⊿゚)ξ 「そうね…あ、ショボン」

(´・ω・`) 「なに」

ξ゚⊿゚)ξ 「あなた、時々お昼ご飯食べないそうね」

(´・ω・`) 「うん、お金ない時はパンが買えないからね」

ξ゚⊿゚)ξ 「お弁当つくってもらうとか」

(´・ω・`) 「は、不可能かな」

ξ゚⊿゚)ξ 「…えーと、私地雷踏んじゃった?」

(´・ω・`) 「いや別に」

ξ゚⊿゚)ξ 「じゃあ、ショボンの親御さん朝早いの?」

(´・ω・`) 「そもそもいないからね」

ξ゚⊿゚)ξ 「…なによ、地雷だったんじゃない」

(´・ω・`) 「地雷じゃないよ、気にしてないから」

ξ゚⊿゚)ξ 「…寂しくないの?」


838 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 21:13:30.40 発信元:202.229.178.149
超絶地雷じゃねえか


837 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:12:58.15 発信元:111.89.140.2

(´・ω・`) 「なれるとそうでもないよ」

嘘だけど。

ξ゚⊿゚)ξ 「そう、そんなものなの。安心したわ」

(´・ω・`) 「安心?」

ξ゚⊿゚)ξ 「私の親、喧嘩が酷いから一人で暮らしてるんだけど…ちょっと寂しくて」

(´・ω・`) 「ふうん」

ξ゚⊿゚)ξ 「ひょっとしてショボンも、遠足や運動会のお弁当は」

(´・ω・`) 「手作りしたよ。お互い苦労するね」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ、本当に」

少しの間、乾いた笑い声を二人してあげていた。

笑い終えた頃、僕らは職員室の前に立っていた。


840 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:21:43.68 発信元:111.89.140.2
ξ゚⊿゚)ξ 「そうだ…ねえショボン、苦手な食べ物とかあるの?」

(´・ω・`) 「特にないよ、アレルギーもない」

ξ゚⊿゚)ξ 「あのね、ちょっと質問なんだけど」

(´・ω・`) 「うん」

ξ゚⊿゚)ξ 「私が貴方にお弁当を作ってくるとしたら、ちょっと食べみたい?」

(´・ω・`) 「まあね」

ξ゚⊿゚)ξ 「じゃ、明日作ってくるわ。良いかしら?」

(´・ω・`) 「ありがたいけど、なんで?」

ξ゚⊿゚)ξ 「いやその…一度やってみたかったのよ、他人のためのお弁当作り」

(´・ω・`) 「ふうん…なんか少女漫画のヒロインみたいな発想だね」

ξ*゚⊿゚)ξ 「あ、当たり前じゃない。何言ってんのよ!」


841 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:24:13.54 発信元:111.89.140.2

(´・ω・`) 「明日が楽しみだな」

ξ゚⊿゚)ξ 「あ、言っておくけどこれは握手みたいなものだからね」

(´・ω・`) 「友好の印?」

ξ゚⊿゚)ξ 「そう。やっと見つけた同志なんだもん、仲良くしたいじゃない」

(´・ω・`) 「そうだね」

ξ゚⊿゚)ξ 「それじゃ、また明日」

(´・ω・`)ノ

ξ゚⊿゚)ξノ

…あれ、颯爽と去ったけど職員室に用があるんじゃなかったの?

(´・ω・`) 「…まあいっか。失礼しまーす、美術部ですけど美術室の鍵をとりにきましたー」

( ´_ゝ`) 「はいよー、ハインリヒ先生から聞いてる」


845 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:34:05.84 発信元:111.89.140.2
(´・ω・`) 「はーい…お、あった」

( ´_ゝ`) 「ショボン、絵の具は足りてるか?」

(´・ω・`) 「絵の具はありますが、シッカチーフが無くなりそうです」

( ´_ゝ`) 「わかった、明日にでも持ってきてやる」

(´・ω・`) 「助かります」

( ´_ゝ`) 「なに、余ってるからな」

彼、アニジャ先生は美術部の顧問ではないが奥さんは絵画教室をやっているので、何かと便宜をはかってくれる。時々ハインリヒ先生に代わって教えてくれたりもするのだ。

(´・ω・`) 「失礼しましたー」

職員室を出てすぐ左の階段を登りきると右にある美術室に入り、早速絵の準備を…。

(´ーωー`) 「…」

(´・ω・`) 「今日は独りじゃ描けそうにないや」

先輩方が卒業してからというもの、放課後の美術室は随分と寂しくなってしまった。


850 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 21:45:30.49 発信元:115.163.243.112
先輩が居なくなるとほんと部室はガランとするな……


847 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:39:35.15 発信元:111.89.140.2
(´・ω・`) 「…」

広く、独特の匂いがする美術室を見渡す。
奥の仕切りの向こうは美術部専用のスペースだが、今日はそこから画材を運び出す気になれなかった。

(´・ω・`) 「あと三ヶ月しかないのになあ…」

思えば家での寂しさを紛らわすために入部したようなものだ。

気さくな先輩方と一緒に毎日描き続けるうち部活が掛け替えのないものに思え、今では高校美術展で特選に選ばれるのが密かな夢。
だけど時にはどうしても、寂しくてたまらなくなる。

(´・ω・`) 「仕方ない、今日は本を読もう」

こういう日に無理して描くと、大抵ろくな結果にはならない。

図書室に行っても良いのだけれど、今手元には二冊の本がある。
一冊は既読だが一冊は未読、僕は適当な椅子に腰を据えるとページを開いた。


849 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:45:18.32 発信元:111.89.140.2



タイトル・原作があるようです

翻訳・国立ブーン系総合図書館
(翻訳に際してはできる限り原作を忠実に再現しました)

****

はじめに。

親愛なるペニサスへ。
とりあえず、期待を裏切る前に謝っておく。
ごめんなさい。すみません。わりい。ほんとさーせん。
このファイルに書き殴られた一文字一文字を文章として読み、期待していたよりもつまらないと思ったら即時ファイルを閉じてゴミ箱に放り込み「つまんねーんだよカスが!」などと罵りながら平手打ちをするといい。

もしもおもしろさを感じたのなら、このファイルをゴミ箱に突っ込んで私を踏みつけながら「劣化コピーなんてつまんねーよ!」などと罵って欲しい。

そう、私はMだ、罵って欲しい。

もちろん嘘である。

****




851 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:49:53.18 発信元:111.89.140.2

(-_-) やれやれ

確かに僕は妹に対して避妊具も付けずに迫り、そのままセックスをしたし、妹の中に僕は射精した。
それは国会議事堂がどこかへ簡単に移動することが無いのと同じように、決して揺らぐことの無い事実だ。僕はそれを認めるほかない。

だが、それが一体なんだというのだろう。
こんなことを考えている間にも妹の右手は僕のペニスを2度目の射精に導くために優しく包んでいるし、妹の右手の中で実際に僕のペニスは再び硬さを取り戻している。
何より僕は避妊具をつけてのセックスを好まないため、避妊具は持っていない。

僕たちが部屋でセックスをしている間にも、どこかで人は死んでいるし、経済活動もとどまるところを知らず、世界は回り続けている。


852 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 21:53:01.70 発信元:202.229.178.142
やれやれ


854 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 21:53:49.32 発信元:115.163.243.112
やれやれ僕は支援した


853 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:53:16.34 発信元:111.89.140.2
宇宙の彼方ではスプートニク1号に乗せられた世界で一番哀れな犬が今でも僕たちから離れ続けているし、気違いじみた隣人の住む部屋からは相変わらずの大音量でイーグルスが流れている(僕はイーグルスよりもビートルズを好んで聴いた)。

数分前にパスタを要求していた妹は、まるでそんなことが無かったかのように僕を求め、僕もまた妹を求めていたのだ。

今この瞬間にセックスをしている男女は無数にいるだろうし、僕がセックスを始める前に作っていたパスタはとっくに茹であがっている。

(-_-) 嘘だけど

…上記のような村上春樹ネタで妄想をするのもいい加減飽いてきたため彼、ヒッキーは右手に込めている力をさらに強くした。

(-_-) 妹いないしなあ

やれやれ、と彼はまたもや呟いた。
ひとりきりの個室で独り言を喋りながらオナニーする虚しさを噛み締めてから、彼は白い液体の混じったパスタを脳内妹が這いつくばって貪る姿を想像しつつ射精をした。

(-_-) ふう…

(-_-) ……あー

(-_-) …………寝よ


855 :原作があるようです:2011/04/22(金) 21:57:47.28 発信元:111.89.140.2
彼は思う、僕がこうして布団に潜り込み呆けている間にも国連、太陽系軍は戦っているのだろう。
宇宙海賊に撃沈された太陽系軍の戦闘艦が月に落下したのはつい最近のことだし、太陽系軍に所属している兄は最近忙しいとメールで愚痴をこぼしていた。

(-_-) …は

自然、ため息が出る。

(-_-) あー、やだやだ

彼は考える、どうしてここまで差があるのだろうかと。彼の兄、モララーは優秀で軍の一員として立派に役目をこなしているのにヒッキーときたら夕飯前にオナる残念な高校生だ。

(-_-) …存在そのものを無かったことにできないかなあ…

受精卵の段階から人生をやり直したいと思うヒッキーだった。

<おーい、飯だよ


857 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 21:59:32.59 発信元:124.146.174.11
ヒッキー・・


858 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:00:47.06 発信元:111.89.140.2
不意に、女性の声。ドア越しに呼ばれたヒッキーは仕方なく部屋から出で居間へと歩く。

川*` ゥ´) ほら、あたいがせっかく作ってやったんだ、温かいうちにいただきな

彼女は素直ヒール、または素直ピャー子。どちらかは渾名らしいが、気になりこそすれ特に触れないヒッキーだった。

(-_-) いただきます

川*` ゥ´) そんじゃ、あたいは仕事行くから。朝には帰ってくるよ


860 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:06:31.20 発信元:111.89.140.2
(-_-) ありがとうございます

川*` ゥ´)ノ 行ってきまーす

(-_-) 行ってらっしゃい

行ってらっしゃいって良い言葉ね、そう言いながら彼女は家を出た。彼女がいつも履いていくヒールの高い靴は、せせこましいこのアパートの階段を降りるには邪魔なだけだろうとヒッキーは思いながら食事を始める。

(-_-) カルボナーラ、か…

ヒッキーはそそくさと口に運んだ。


861 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:09:23.61 発信元:111.89.140.2

***

所変わって、宇宙。

国連の軌道施設のひとつにツンはいた。

ξ゚⊿゚)ξ …

広いオフィスの片隅に佇む金髪の彼女に職員は男性女性問わず見とれ、いったい何処の誰なのか、できればお近づきになりたいと考えてから、彼女の艶めかしい身体を包む紺色の軍服と細い首輪に気付いて無理だと悟る。

飾り気のない紺色の軍服と金属板認識表のついた首輪は、彼女が太陽系軍仕様の人工妖精・フィギュアと呼ばれる人造人間である事を示しているし、太陽系軍仕様のフィギュアには例外なくパートナーがいる。
フィギュアを寝取るなど、それこそ不可能なのだ。

せめてツンの美貌を目に焼き付けようと必死な大勢の職員を尻目に、彼女の肩を気安く叩く男がひとり。


863 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 22:14:21.91 発信元:115.163.243.112
またえらく場面転換したな


862 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:13:52.91 発信元:111.89.140.2
('A`) ツン、待たせたな

ξ゚⊿゚)ξ 別に待っていません

('A`) そうかい、とにかく行くぞ

ツンと同じ紺色の軍服を着た痩せ気味の冴えない男の名はドクオ。
彼は男性職員達から殺意を向けられつつ廊下に出た。

('A`) 帰って報告して、今日が終われば休暇だ

ξ゚⊿゚)ξ わかりましたからもっと離れて歩いてください、外なんですから

('A`) 相変わらずだなおい

ξ゚⊿゚)ξ ヘリオドールですもの

フィギュアは原型となる脳構造に性格要素や個性要素を重ね、人格をデザインしている。
だから、個性があろうともフィギュアは心の根っことなる4つの精神原型で大別された。
ちなみにツンは情緒が豊かで感情的な、ヘリオドール気質とよばれるタイプである。

ξ゚⊿゚)ξ まあ他の気質でも同じようなことを言うでしょうね

('A`) 泣くぞ


864 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:18:38.11 発信元:111.89.140.2

ドクオは時々考えてしまう、軍はどうしてヘリオドール気質のフィギュアも採用しているのかを。

('A`) (いやまて、精神原型師がツンデレを目指しただけで、ヘリオドールだからというわけではないのだ。他のヘリオドールはもっと温和しい)

そのたびに、ツンが変わり者なだけだと自分に言い聞かせるドクオであった。

ξ゚⊿゚)ξ トイレは向こうです、外で泣くならそこでどうぞ

すれ違う男性職員に羨望の眼差しを向けられながらドクオは航宙機発着場へ急ぐ。

ξ゚⊿゚)ξ 早く乗ってください

('A`) はいはい

深い青色の、鏃形をした2人乗りの戦闘機で施設を離れたドクオとツンはオートパイロットに切り替えた。


866 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:23:42.02 発信元:111.89.140.2
('A`) ふー…

ξ゚⊿゚)ξ 疲れましたか?

('A`) 誰のせいだよ、誰の。俺は言葉責めされても嬉しくないの

ξ゚⊿゚)ξ 何度も言ってますが私だって趣味じゃありません。本音が出てしまうだけです

('A`) なんで俺限定でだだ漏れなんだよ、やれやれ…鬱にならない自分をほめてやりたいね

ξ゚⊿゚)ξ 嫌なら命令すればいいじゃないですか、そうすれば事実であろうと貶めるような言い方は…

('A`) わかってるよ、そんぐらい。でもやらん

ξ゚⊿゚)ξ うわ、やっぱりドM…

('A`) だから違うっての

ξ゚⊿゚)ξ だってこの流れ、今回で13回目ですよ?そうとしか思えません

('A`) 無理矢理従わせるのが嫌なだけだ

ξ゚⊿゚)ξ ……

('A`) なんだよ

ξ゚⊿゚)ξ 嘘つき


868 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:26:47.30 発信元:111.89.140.2
('A`) 本当だ

ξ゚⊿゚)ξ 前回と前々回の休暇

('A`) おぼえてないな

ξ゚⊿゚)ξ 私は全部覚えていますよ?変態趣味全開の数々の行為も、あなたが言った台詞も全部です

('A`) 知らん知らん

ξ゚⊿゚)ξ あれですか、冷たくするとムラムラするんですか?だから〇イブ〇ナニーさせながら〇腸してきたんですか?もっと冷たくすればさらに激しくしてくれるんですか?あなた本当に変態ですね

('A`) …ん?

ξ;゚⊿゚)ξ …あ゛

('A`) うん、まあ、努力するわ

ξ;゚⊿゚)ξ ちっちちちちがっ!今のはっ!

('A`) おっと、通信だ。静かにな

ξ*∩⊿∩)ξ う゛あ゛ー…


869 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:29:09.65 発信元:111.89.140.2

《やあドクオ、ツン》

('A`) 相変わらずの規定無視だなモララー、どうした

《ちょっと頼まれて欲しい》


871 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:32:41.43 発信元:111.89.140.2

ξ゚⊿゚)ξ なんですか、この座標

《航行不能になった民間のキャラバンがいる。救助が来るまで護衛してくれ》

('A`) 原因は

《海賊だ》

ξ゚⊿゚)ξ …

('A`) わかった、敵への対処レベルは?

《いつもの通りさ。ただ、固定武装しかないんだから無理はしなくていい。それじゃ悪いけど頼んだよ》

ξ゚⊿゚)ξ 通信、切れました

('A`) 遅くなったら…今日は即寝るようだな

ξ#゚⊿゚)ξ 早く今すぐただちに行きましょう、そしてさっさと帰りましょう。できれば余力を残して

('A`;) そ、そうだな。救助が早く来ることを祈ろう





872 :原作があるようです:2011/04/22(金) 22:34:49.12 発信元:111.89.140.2
今日は以上です、ありがとうございました。おやすみなさい。


873 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 22:37:36.20 発信元:115.163.243.112
乙!! これは期待


874 :もなー ◆bvx6M214z. :2011/04/22(金) 22:40:50.85 発信元:126.204.152.80
乙!

支援するぜ


875 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 22:42:56.63 発信元:202.229.178.150



876 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 23:07:28.58 発信元:124.86.157.30



877 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/04/22(金) 23:21:52.33 発信元:122.24.160.70
乙乙~
久々の連載だな






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総合短編(シリアス・鬱・ホラー) | コメント(0) | トラックバック(0)
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