('A`)HasaMiのようです
2010/11/24 Wed 02:44
526 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 00:57:28.87 ID:JlaunwK00
頂いたお題>>489-492 ; はさみ マクガフィン クーゲルシュライパー 懐かしのゲームボーイ
無機質な白い部屋。椅子は四脚。中央に男が一人。
(´・ω・`)「我々が欲しいのは、あくまで兵器だ、ドクオ・マルキス。
それと気づかれずに要人に近づき、確実に殺せるクーゲルシュライパーが欲しいのだ」
('A`)「兵器、と申されましても。私は単なる小学五年生でして」
ミ,,゚Д゚彡「小学五年生に用はない」
<ヽ`∀´>「帰れニダ」
('A`)HasaMiのようです
528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:00:30.10 ID:JlaunwK00
(´・ω・`)「君を連れてきたのは僕なんだ」
('A`)「何故この小学五年生の僕を?」
(´・ω・`)「愛してるんだくそみそに」
ミ,,゚Д゚彡「よそでやれ」
<ヽ`∀´>「帰れニダ」
(´・ω・`)「ニダニダうっせぇな」
('A`)「もう宿題あるんで帰っていいですか」
ミ,,゚Д゚彡「おい可哀そうだろ帰してやれよ」
(´・ω・`)「じゃあ君が代わりになってくれるの?」
530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:02:22.09 ID:JlaunwK00
ミ,,゚Д゚彡「秘密を知られたからにはお前を帰すわけにはいかん、ドクオ・マルクス」
<ヽ`∀´>「やはり兵器を作るニダ」
(´・ω・`)「ていうかニダーてめぇが帰れよ」
<ヽ;∀;>「うっ」
(;'A`)「やめろよ! 泣かすなよ可哀そうだろ」
(´・ω・`)「いいから君はこっちおいで、僕の膝の上に」
ミ,,゚Д゚彡「そんなことより兵器を作れ」
<ヽ;∀;>「うっ、うっ」
('A`)「ほら、これ貸してあげるから泣くな」
531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:04:06.48 ID:JlaunwK00
<ヽ`∀´>「こ、これは…?」
(´・ω・`)「激しく嫉妬」
ミ,,゚Д゚彡「兵器か!? まさか完成していたのか!」
('A`)つ□←懐かしのゲームボーイ
(´・ω・`)「そ、そんなものが暗機になりえるのか?」
('A`)「これはかつて―――
幾数多もの小中学生を虜にし、来るべきOTAKU文明を作り上げる、
重要なファクターともなった古代の携帯用ゲーム機です」
ミ,,゚Д゚彡「そ、そんなものをどうするつもりだ」
<;ヽ`∀´>「ゴクリ…」
その時、ずっと黙っていた最後の椅子に腰掛ける男が緩慢に口を開いた。
532 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:05:05.49 ID:JlaunwK00
( ^ω^)「今一度…同じ歴史を繰り返そうというのか?」
(´・ω・`)「人は何度でも同じ過ちを繰り返す、か」
('A`)「…いえ。
携帯出来る本格的なゲーム機は、当時の子供たち――つまり現代の大人達に、
妄想と享楽のプライベートを自宅から外へ出すことの羞恥心を無くさせました」
('A`)「僕たちはその第三世代。新たなる段階の時だと思っています」
( ^ω^)「なるほど。歴史を繰り返すのではなく、進化させようというのかお」
(´・ω・`)「どうやら僕は恐ろしい人選をしてしまったようだ」
ミ,,゚Д゚彡「それで?ドクオ・マルポス」
<ヽ`∀´>「君は何を望み、我々の要望を満たしてくれるニダ?」
534 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:07:13.86 ID:JlaunwK00
('A`)「こんな話をご存知でしょうか?
ある田舎の床屋は、長年使い続けた愛用のハサミに異常な愛着を抱いていた
その愛着はやがて使いやすいから、切れ味がいいから、という床屋として
当たり前の道具に対する価値観から、ハサミの形状やフォルム、
さらにその材質への探究心になり、とうとう彼は自ら最高のハサミを創造した」
('A`)「そして彼は、自らが生み出した最高のハサミで、
自らを切ってみたいという欲望を抑えきれなくなった」
<ヽ`∀´>「…」
(´・ω・`)「究極の変態だ」
('A`)「どうせ最後に己を切り刻むのなら、と彼はそのハサミで先ず隣人を切り裂き、
愛する妻を切り裂いた。それは彼の愛情表現のようなものです。
そして最後に、とうとう、彼は夢を叶えた」
( ^ω^)「恐ろしい話だお」
ミ,,゚Д゚彡「それで、その話がどう関係あるんだ?」
('A`)「わかりませんか?」
535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:09:42.71 ID:JlaunwK00
('A`)「本当に恐ろしいのは、道具ではない。狂った人の心です。
どんなに強力な兵器も、使う人間の心の方が遥かに僕は恐ろしい」
( ^ω^)「…ゲーム界を変えた伝説の名器も、もとは子供の玩具、か」
兵器の製造は見送られた。
三日後、要人のうち一人が暗殺者により、ハサミで殺された。
END
536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/24(水) 01:11:37.83 ID:JlaunwK00
>>529 すみません、待っていただいちゃって申し訳ないです
投下以上です。お題消化しきれてたらいいんですが。しえんありがとうございました。
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