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482 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:20:38 ID:h.I0Utzg0

規制が全然解除されない今日このごろ、そしてもうすぐクリスマス


ブーン系小説総合スレ 【 裏 】 まとめ(仮)さん
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-467.html

まとめさんいつもありがとうございます、それでは投下します


483 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:21:27 ID:h.I0Utzg0
私の名前は喪鬱毒造、人呼んで鬱ナせぇるすまん

ただのせぇるすまんじゃございません

私が取り扱う品物は“ココロ” 人間のココロでゴザイマス・・・

この世は老いも若きも男も女もココロの寂しい人ばかりそんなみなさんのココロのスキマお埋めします

いえお金は一銭もいただきませんお客様が満足されたら、それがなによりの報酬でゴザイマス・・・

さて今日のお客様は・・・

(-回ε回-) 「では、先に失礼するよ」

(-回ε回-)  襟戸 栄助  46歳  会社員

     【閉ざされた扉】

オーホッホッホ・・・・・・


484 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:22:35 ID:h.I0Utzg0
  シベリア建設株式会社前にて

(ΘωΘ) 「襟戸課長、今夜一杯どうです?たまにはいっしょに呑みましょうよ」

(-回ε回-) 「すまない、君の好意はありがたいが私は酒を呑まない主義なんだ、悪いな」

そう言い、足早に会社をあとにする

(ΘωΘ) 「はぁ、あの人は真面目だな」

(ν・ω・)ν 「あのひとは仕事一筋だからしゃアないよ」

(ΘωΘ) 「1に仕事2に仕事、なにが楽しくて生きてるんだろ」

(ν・ω・)ν 「酒もたばこもやらず、夜のつきあいもせず、いまどき珍しい堅物だよ」

(ΘωΘ) 「息子がたしかVIP大学で娘さんがシベリア大学付属高校だっけか?絵に描いたようなエリート一家だよな」

(ν・ω・)ν 「たしか課長の家は父子家庭だろ?」

(ΘωΘ) 「そうそう、今は娘さんと二人暮らしだよ、ああオレも早く出世してェな!」

―――そんな二人を盗み聞きしている男がいた

('A`) 「オーホッホッホ、面白い話を聞いてしまいました、一見完璧そうに見えますが、
     きっと見えないところで爆弾を抱えてるはずですよ…」


485 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:23:35 ID:h.I0Utzg0
  ガチャン

(-回ε回-) 「ただいま」

シーン

(-回ε回-) 「……フン」

靴を脱ぎ玄関を上がると急いで寝室へと向かう

(-回ε回-) 「ふは…」

ネクタイを外し上着と一緒にハンガーに掛ける
そして干してあったエプロンを装着すると、今度は台所へと移動する

(-回ε回-) 「今日はたしか…」

冷蔵庫を開けると冷凍のハンバーグを取りだし電子レンジに入れ、解凍する

(-回ε回-) 「……」

解凍している間に食器を用意し、茶碗にご飯をよそぐ


486 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:24:19 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-) 「……」

レンジからハンバーグを取りだし、食器に乗せる

(-回ε回-) 「あとは飲みもの…」

冷蔵庫に冷やしてあった罐コーラをだして中身をコップに注ぐ

(-回ε回-) 「これぐらいかな…」

用意が終わると食器や飲みものをトレイに乗せ、二階に上がる

(-回ε回-) 「……」カチャカチャ

食器を運ぶ音が音だけがこの家に響く、まるで誰も住んでないみたいに静かだった

(-回ε回-) 「……」

目的の部屋の前まで着いた―――娘の部屋だ、娘は数年前から引き籠っている

(-回ε回-) 「綺麗に食べてるな」

部屋の前には空の食器が置いてあった、それは襟戸が作った朝食――正確には昼食か――だった
襟戸はトレイに乗せていた夕食を部屋の前に置いた
 
 
487 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:25:22 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-) 「……なぁ、ともき」

普段なら食事を持ってきたあとはすぐ1階へ降りるのだが、今日はなぜか話しかけたくなった

(-回ε回-) 「いい加減に出てこないか?ずっと引き籠ってるわけにはいかないだろ」

・・・・・・

(-回ε回-) 「父さん別に怒ったりしてないからさ、それに今ならほら、まだ間に合うから」

しかし返事は帰ってこなかった

(-回ε回-) 「……」

襟戸は耳すましてみる、かすかにパソコンのキーボードをたたく音が聞こえる

(-回ε回-) (またゲームか…熱心だな)

襟戸は立ち上がると空の食器をトレイに乗せトボトボと1階に降りて行った


488 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:26:14 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-) (ふぅ……)

あとで洗うために食器を流しに置く
冷蔵庫の中にある罐ジュース取りだし一息いれる

(-回ε回-)つ□ (いつまで引き籠ってるつもりなんだろうか…)

(-回ε回-)つ□ ゴクゴク

(-回ε回-) 「ハァ…」

その時、家のチャイムが鳴った

(-回ε回-) 「……誰だ、こんな時間に」

襟戸は玄関へと向かった

(-回ε回-) 「いま開けますよ」

  ガチャン

('A`) 「オーホッホッホ、夜分遅くに失礼します」


489 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:27:13 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-) 「どちら様ですか?」

('A`) 「こういう者です」サッ

(-回ε回-) 「ココロのスキマお埋めします?なんですかこれは」

('A`) 「現代人なら誰もが持っているココロの悩みを解決する仕事をしているのです」

(-回ε回-) 「(なんか胡散臭いな)別に私には必要ないですよ」

('A`) 「本当ですかぁ?あなたのココロはスキマだらけだと思いますけどねぇ」

(-回ε回-) 「しつこいですね、私に悩みごとなどありませんから、あまりしつこいと警察呼びますよ」

('A`) 「オーホッホッホ、それでは襟戸さん、2階にいる娘さんは悩みの種では無いのですか?」

(-回ε回-;) 「うっ、なぜそれを!?」


490 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:27:53 ID:h.I0Utzg0
('A`) 「ワタシはなんでも知ってますよ」

(-回ε回-;) 「あんた何者なんだ!?」

('A`) 「ちょっと特殊なセールスマンですよ安心してください」

(-回ε回-) 「安心してって言われてもね…別にあなたの助けは必要無いですよ、これは私と娘の問題ですから」

その時、2階からドアが開く音がした

(-回ε回-;) 「あ……」

('A`) 「……」

しばらくするとドアが閉まる音がした

(-回ε回-;) 「ともき…」

('A`) 「襟戸さんが作った料理を今頃美味しく頂いてるでしょうねぇ」

(-回ε回-;) 「……」

('A`) 「名刺の裏にワタシ行きつけのBARの行き方が書いてあるので、もしワタシに用があるならそこに来てください、では」

ガチャン

(-回ε回-;) 「…ココロのスキマか」


491 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:29:25 ID:h.I0Utzg0
  翌日  退社後

(-回ε回-;) 「ここらへんだと思うんだけどな……」キョロキョロ

(-回ε回-;) 「あの人に聞いてみよう、すいません」

( ´W`)

(-回ε回-;) 「あのう、この近くに『バロ巣』というBARがはずなんですけど、知りませんか?」

( ´W`)b グイッ

(´W` ) トコトコ

(-回ε回-;) 「(ついて来いってことかな…)どうもです」


492 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:29:58 ID:h.I0Utzg0
   BAR バロ巣

  ギーッ

(-回ε回-;) (ここか…)

('A`) 「いらっしゃい、どうです?迷いませんでしたか?」

(-回ε回-;) 「いや、結構複雑な場所にあったので見つけるのに骨を折りました、途中親切な人に教えてもらいましたよ、ん?」

( ´W`)

(-回ε回-;) 「なんだ、ここのマスターだったのか」

('A`) 「寡黙なマスターなんですよ、オーホッホッホ」

(-回ε回-;) 「寡黙ねぇ」

('A`) 「ところで襟戸さん、ここに来たということは、ワタシに相談する気になったわけですね」

(-回ε回-;) 「ええ…」

('A`) 「では聞かせてください、あなたのココロのスキマを・・・!」


493 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:30:42 ID:h.I0Utzg0
('A`) 「ほう、やはりあなたの娘さんはひきこもりでしたか」

(-回ε回-;) 「ええ、2年ぐらい前から部屋に引き籠ってまして」

('A`) 「きっかけはやはり学業関係ですか?」

(-回ε回-;) 「はい、私の娘はシベリアではトップクラスの進学校であるシベリア大高校に通わせてたんですが
         どうも勉強についていけなかったみたいなんです」

('A`) 「なるほど、学校で落ちこぼれてしまったわけですか、よくあるパターンですねぇ」

(-回ε回-;) 「ええ、高校で習う勉強というのは中学で習うものとは比較にならみたいですな」

('A`) 「ふむふむ」

(-回ε回-;) 「当時私は会社の大きなプロジェクトを立ち上げたばかりで忙しくて娘の相談とかに乗ってあげられなかったんです」

('A`) 「ほう」

(-回ε回-) 「もうちょっと私が真剣にあの娘と向き合っていれば、こんなことにはならなかったのでしょうか?」

('A`) 「どうでしょうかねぇ、今さら言っても遅いですけどね」グビリ
つ□と


494 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:31:38 ID:h.I0Utzg0
('A`) 「エリート一家に生まれて、娘さんは相当プレッシャーを感じてたでしょうねぇ」

(-回ε回-;) 「プレッシャーをかけたつもりは無いですけどねぇ…」

('A`) 「雰囲気で伝わるものですよそういうのは、ところで娘さんは今頃なにをしてるのですか?」

(-回ε回-) 「ネットゲームです」

('A`) 「いわゆるネトゲというやつですな」

(-回ε回-;) 「ええ、もともとゲームが好きだったのですが、引き籠ると同時にのめり込んだみたいですね」

('A`) 「一時期話題になったネトゲ廃人というやつかもしれませんね、韓国や中国では熱中しすぎて死ぬ人もいるらしいです」

(-回ε回-) 「私にはわかりませんね、ゲームというものが、あんなの子供がやるものでしょう、いい大人がやるものじゃないですよ」

('A`) 「ほう…」

(-回ε回-;) 「ああもうこんな時間だ!早く帰って夕食作らなきゃ!」

('A`) 「ワタシもついていきますよ」


495 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:32:33 ID:h.I0Utzg0
  襟戸家にて

家に着くと夕食を急いで用意した

(-回ε回-) 「今日はカレー…」

('A`) 「襟戸さん、料理の前に娘さんに話をしてみたらどうです」

(-回ε回-) 「しかし、私が話しかけてもなにも反応が無かったのに、あなたが話かけてところで娘が出てくるとは思えませんが」

('A`) 「大丈夫です、ワタシを信じてください」

(-回ε回-) 「そうですか、なら私についてきてください、2階ですので」

('A`) 「どうも」

襟戸は喪鬱を連れて2階に上がった


496 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:33:18 ID:h.I0Utzg0
部屋の前まで行くと、そこには空の食器が置いてあった

(-回ε回-) 「今日の朝食の食器ですよ、まぁともきが起きるのはいつも昼過ぎですので厳密に言えば昼食ですけど」

('A`) 「綺麗に食べてますねぇ、よっぽど襟戸さんの料理が美味しいんでしょうな」

(-回ε回-) 「…ただのレトルトですよ」

襟戸は娘の部屋に軽くノックをする

(-回ε回-) 「ともきー、パパだ、ちょっと話がしたいんだ、出てきてくれないか?」

シーン

(-回ε回-) 「……やっぱ返事はかえってきませんね」

耳をすますと、昨日と同様にキーボードをたたく無機質な音が聞こえてきた

(-回ε回-) 「やっぱ私の声は娘には届かないのでしょうか」

('A`) 「なーに心配しないでください、ワタシが今からなんとかしましょう」


497 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:34:03 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-;) 「なにをする気ですか?」

('A`) 「ちょっとしたおまじないをするだけです」

すると喪鬱は目を閉じ手を広げ、なにかをつぶやき始めた

⊂(-A-)⊃ 「ウゥーン!」

⊂(゚A゚)⊃ 「ウラー!!!!!」

(-回ε回-;) 「な、なんですかそれは!?」

('A`) 「これで大丈夫、もうすぐ出てきますよ」

(-回ε回-;) 「こんなんで出てくるわけ・・・・・・」

 ガチャ

|||(!j〇-〇ノj"


498 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:34:56 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-;) 「と、ともき!?」

|||(!j〇-〇ノj" 「なに……」

(-回ε回-;) 「……」

娘と顔を合わせるのはいつ以来だろうか、もうだいぶ顔を見てない気がする
家にずっと引き籠っていたせいか、顔は青白くなり、腰まで伸びた長い髪は手入れをしないのでボサボサになっていた

('A`) 「いやぁすいませんさわがしくて、夕食が出来たことを伝えに来たんですよ」

|||(!j〇-〇ノj" 「そう…」

そういうとともきは1階へ降りて行った
もうずっと同じのを着てるせいか、パジャマはひどくくたびれていた

('A`) 「もの静かな娘さんですねぇ」

(-回ε回-;) 「元来感情を表に出さない子でしたが、ますます表情に乏しくなった気がします」


499 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:35:53 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-;) 「しかし喪鬱さんいったいなにをしたんですか?どんなに問いかけても部屋を出ようとしなかったともきを出すなんて」

('A`) 「俗に言う催眠術みたいなものです、しかし襟戸さん、これで完全にひきこもりから脱したわけではありません」

(-回ε回-;) 「はい…」

('A`) 「ワタシは部屋から出る活力を与えただけです、ここから社会復帰させるのは襟戸さんですよ」

(-回ε回-;) 「私ですか…」

('A`) 「ええ、そういえば明日休みなんですしお二人でお出かけになられたらどうですか?」

(-回ε回-;) 「う~ん、いきなり外出はちとハードルが高くありませんかね」

('A`) 「まぁ焦らずに頑張ってくださいよ、早く娘さんのトコに行ってあげたらどうです?」

(-回ε回-;) 「ああそうかどうも、それでは」タッタッタッタ…

襟戸は1階に降りて行った

('A`) 「……」


500 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:36:44 ID:h.I0Utzg0
  食卓

(-回ε回-) パクパク

|||(!j〇-〇ノj" モグモグ…

(-回ε回-;) (なにを話せばいいかわからない……)パクパク

|||(!j〇-〇ノj" モグモグ…

(-回ε回-;) (なにから切り出せばいいものか…)ムシャムシャ

|||(!j〇-〇ノj" モグモグ…

(-回ε回-;) 「な、なぁともき」

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-;) 「旨いか?お父さんのカレー?」

|||(!j〇-〇ノj" 「普通…」

(-回ε回-;) 「そ、そうか(そりゃレトルトだからな…)」パクパク


501 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:37:27 ID:h.I0Utzg0
|||(!j〇-〇ノj" モグモグ…

(-回ε回-;) 「(ここは思い切って…!)あのさ、ともき」

|||(!j〇-〇ノj" 「なに……」

(-回ε回-;) 「明日お父さんと出掛けないか?久々に外に出てみないか?」

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-;) (やっぱ無理か)

|||(!j〇-〇ノj" 「映画……」

(-回ε回-;) 「え?」

|||(!j〇-〇ノj" 「映画見たい……」

(-回ε回-;) 「行こう行こう映画!ともきと映画見に行くの久しぶりだな!」

  |A`) 「はたして襟戸さんはあの子のココロの扉を開けることが出来るでしょうかねぇ」


502 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:38:31 ID:h.I0Utzg0
   翌日  朝

(-回ε回-) 「早く起きてはみたものの、はたしてともきは降りてくるだろうか…」

すると階段を下りてくる音が聞こえてきた

|||(!j*〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-;) 「ともき…」

上はあるロックバンドのロゴ付きの白いTシャツ、下はジーンズで
若い女の子にしてはえらい質素、悪く言えば地味な服装だった

(-回ε回-;) 「いいんじゃないか、ほら早く行こう」

|||(!j*〇-〇ノj" コクリ

襟戸は娘を連れ玄関を出た


503 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:43:16 ID:h.I0Utzg0
|||(!j;〇-〇ノj" 「うっ」

(-回ε回-) 「どうだ久しぶりに外に出てみて?気持いいだろ?」

|||(!j;〇-〇ノj" 「まぶしい…」

(-回ε回-) 「外に出るの緊張するか?」

|||(!j〇-〇ノj" 「別に…」

(-回ε回-) 「そうか」

襟戸とともきが車に乗る

(-回ε回-) 「ふぅ」

|||(!j〇-〇ノj" カチャ

娘と車に乗るのはいつ以来だろうと、襟戸はふと思った

(-回ε回-) (多分ともきが中学校の頃だ、あの頃は毎日のように送り迎えしてたな)


504 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:45:34 ID:h.I0Utzg0
その後、映画館に着いた二人はチケットを買い劇場に入る
今回二人はいま巷で話題のサスペンス映画を鑑賞した
人気映画と言っても朝一番の上映なので割かし空いていた

|||(!j*〇-〇ノj" ドキドキ

(-回ε回-) (満足そうだな…)

ともきは元々サスペンスやミステリーが好きだった
引き籠る前は本屋で推理小説を買い漁り、貪るように読んでいたことを襟戸は思いだす

(-回ε回-) (元々半引き籠りみたいなもんだったな)

映画はサッカーを題材にしたものだった
1部昇格を目指すクラブの監督の娘が誘拐され身代金と2部残留を要求される、という内容だった

(-回ε回-) (サッカーか…)

襟戸は2年前からあるプロジェクトに参加していた
それは地元サッカークラブの新スタジアムを建設するというものだった

(-回ε回-) (思えばそのころから娘とはあまり話さなくなったなぁ…)

結局襟戸は色々と考えてしまい、全然映画が頭に入らなかった


505 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:53:53 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-) 「どうだった?面白かったか?」

|||(!j*〇-〇ノj" コクリ

(-回ε回-) 「そうか」

そろそろ昼食をと思ったが、まだ昼食にするにはまだやや早い時間帯だった
そこで襟戸はあることを思い出した

(-回ε回-) 「そういえば最近この近くでバッティングセンターが開店したんだよ」

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-) 「たまには運動してみたらどうだ?体鈍ってるだろ?」

|||(!j〇-〇ノj" コクリ

(-回ε回-) 「(断られると思ったけど…)じゃあ行こうか」


506 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 02:57:35 ID:h.I0Utzg0
|||(!j;〇-〇ノj" 「ふん!」 ブン

(-回ε回-) 「ハハハ、さっきから全然当たらないじゃないか」

|||(!j;〇-〇ノj" 「次は打つよ……」

  ビシュ!

|||(!j;〇-〇ノj" 「ふん!」 ブン!スカ!

|||(!j;〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-) 「良く見て打たなきゃ当たるモノも当たらないよ」

|||(!j;〇-〇ノj" 「……」

  ビシュ!

|||(!j;〇-〇ノj" ブン! カンッ!

|||(!j*〇-〇ノj" 「……当たった」


507 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:02:28 ID:h.I0Utzg0
|||(!j*〇-〇ノj" カン!カン!

(-回ε回-) 「……」

(-回ε回-) (贔屓目に見ても良いスタイルしてるよな…目鼻立ちだってくっきりしてるし…)

|||(!j*〇-〇ノj" カン!

(-回ε回-) (引き籠らず普通の生活してたらそれなりに充実した毎日を送っていたであろうに、もったいない…)

|||(!j*〇-〇ノj" 「なかなか面白い……」

(-回ε回-) (いったいともきは何故引き籠ったのだろうか、本当に学校が原因か?)

その後、小一時間ほどバッティングセンターで球を打った


508 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:03:06 ID:h.I0Utzg0
バッティングセンターをあとは食事をするためファミレスに入った
打撃に熱中したために少し遅い昼食になってしまった

(-回ε回-) 「(まぁ空いてるから好都合だな)なにが食べたい?」

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

ともきはメニューを片手にこれから注文するモノを熟考する

|||(!j〇-〇ノj" 「ハンバーグ…」

(-回ε回-) 「ハンバーグかわかった、今店員さん呼ぶから」 チーン

("・」・") 「ご注文のほう決まりましたか?」

(-回ε回-) 「ハンバーグひとつとソースかつ丼ひとつ」

("・」・") 「かしこまりました」


509 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:05:51 ID:h.I0Utzg0
|||(!j〇-〇ノj" パクパク

(-回ε回-) 「なかなかファミレスの料理も悪くないな」モグモグ

|||(!j〇-〇ノj" パクパク

(-回ε回-) 「このあとどこか行きたいトコとかあるかい?」

|||(!j〇-〇ノj" 「特に無い…」 パクパク

(-回ε回-) 「そうか…」 ムシャムシャ

|||(!j〇-〇ノj" パクパク

(-回ε回-) 「なんかしたいこととかあるか?」

|||(!j〇-〇ノj" 「無い……」

(-回ε回-) 「そうか…」 ムシャムシャ

|||(!j〇-〇ノj" パクパク

(-回ε回-) (会話が続かん…)


510 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:08:45 ID:h.I0Utzg0
|||(!j〇-〇ノj" モグモグ

(-回ε回-;) 「(このままじゃダメだ、なんか話さなきゃ)なぁ、ともき」

|||(!j〇-〇ノj" パクパク

(-回ε回-) 「ともきはさ、一日中ネットゲームやってるけどさ」

|||(!j〇-〇ノj" 

(-回ε回-) 「楽しいか?」

|||(!j〇-〇ノj"  カタッ!

(-回ε回-;) (うっなんかマズイこと言ったかな)

|||(!j*〇-〇ノj" 「楽しい…すごい楽しい…」

(-回ε回-;) 「え?」

|||(!j*〇-〇ノj" 「現実ではありえないこととかいっぱいできるし、やっぱやればやるほど上に行けるし…」

(-回ε回-;) (おお、なんか語りだした…)


511 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:09:14 ID:h.I0Utzg0
|||(!j*〇-〇ノj" 「今わたし『CAGE FIGHT』っていうネットゲームやってるんだけど…」

(-回ε回-;) 「お、おう…」

|||(!j*〇-〇ノj" 「すごい面白い…きやきやひやひやドキドキのバトルゲーム…」

(-回ε回-;) 「はぁ…」

|||(!j*〇-〇ノj" 「そのゲーム…世界的に有名なんだけど…わたしそのゲームで世界57位…」

(-回ε回-;) 「へぇ…」

|||(!j*〇-〇ノj" 「このまま行けば数日中に50位以内に行ける…わたしは世界で1番になりたい…」

(-回ε回-;) (ゲームの話になったら急にしゃべりだしたな…)

|||(!j*〇-〇ノj" 「高校じゃダメだったけど、このゲームなら1位を取れる気がする……」

(-回ε回-;) (う、ともき…)

|||(!j*〇-〇ノj" 「それで…」

(-回ε回-;) 「ああともき、早く食べないと冷めて美味しくなくなるぞ、な」

|||(!j〇-〇ノj" 「あ、うん…」


512 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:09:54 ID:h.I0Utzg0
   走行中

(-回ε回-) 「……」

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-) (今までともきがあんな饒舌になったことは無かった…)

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-) (良く言えば寡黙、悪く言えば無愛想なともきがあんな嬉々として語るとは…
        それほどまでのものなのかネットゲームというのは…)

|||(!j〇-〇ノj" 「……」

(-回ε回-;) (うう…やはりネットゲームが原因でともきは…!)


513 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:10:36 ID:h.I0Utzg0
  次の日  BAR バロ巣

('A`) 「どうでしたか娘さんとの外出は?少しは会話が出来ましたか?」

(-回ε回-) 「ええ、あんな会話したのは数年ぶりですよ」

('A`) 「それは良かったですねぇ、そうやって少しずつ彼女のココロを開かしていくのですよ」

(-回ε回-) 「ハァ…そうですけど…」

('A`) 「おや?何か心配事でもあるのですか?」

(-回ε回-) 「いやぁ娘のネットゲーム中毒をなんとかしたいと思いましてね」

('A`) 「ほう」

(-回ε回-) 「昨日外出から帰宅したら自分の部屋に直行してましたよ」

('A`) 「よっぽどゲームがやりたかったんでしょうねぇ」

(-回ε回-) 「ネットゲームに没頭したままだと社会復帰もままなりませんよ」

('A`) 「なるほど」
つ□とカラン


514 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:11:03 ID:h.I0Utzg0
('A`) 「襟戸さんは娘さんがひきこもりになった原因がネットゲームにあるとお考えですか?」

(-回ε回-) 「まぁ少なからずはあると思いますよ、ネットゲームにハマったせいで日常生活が疎かになってしまったんですよ」

('A`) 「ほうほう」

(-回ε回-) 「無理矢理にでもやめさせたほうがいいのかなぁ…」

('A`) 「襟戸さん、あまりネットゲームについては触れないほうがいいのではないですかねぇ」

(-回ε回-) 「なんでです?このままだとずっと引き籠りのままですよ、うちの娘は」

('A`) 「彼女にとってネットゲームはココロの支えなのですよ」

(-回ε回-) 「ココロの支えねぇ…」

('A`) 「学業で失敗した彼女はココロの拠り所をネットゲームに求めたのです
     ネットゲームの世界なら落ちこぼれにならずにすむからです」

(-回ε回-) 「そういえば娘も言ってました、ゲームなら1番になれるかもしれない、と」


515 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:11:29 ID:h.I0Utzg0
('A`) 「ゲームの世界で活躍することで己を保つことが出来るのです
    そんな彼女からネットゲームを奪ったら大変なことになるでしょうねぇ」

(-回ε回-;) 「じゃあどうすればいいのですか?このままだと娘は一生引き籠りですよ!」

('A`) 「他のものに目を向けさせるのです、娘さんはひきこもってしまったがゆえにネットにどっぷりハマってしまったわけです
     何も無い部屋で自分の相手をしてくれるのはネットのみですからねぇ、病みつきになるのも無理ないですなぁ」

(-回ε回-;) 「……」

('A`) 「視野を広げさせ他のモノに興味の対象を移させるのです、少しずつでもいいので」

(-回ε回-;) 「でも私も仕事で忙しいですし、あまり娘にかまってやる時間は…」

('A`) 「それならば施設に入れて治療をさせたほうがいいですよ、ネットゲーム依存症は立派な病気ですから」

(-回ε回-;) 「施設はちょっと!娘も嫌がるでしょうし…」

('A`) 「本当に治したいというのなら適切な治療をおこなうべきです、もしかして襟戸さんあれですか?
    自分の経歴に傷がつくから娘を施設に入れるわけにはいかないと思ってらっしゃるのではないですか?」


516 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:12:27 ID:h.I0Utzg0
(-回ε回-;) 「とんでもない!そんなこと考えたこともないですよ!私はいつも娘のことを第一に考えてます!」

('A`) 「まぁこの話は別にいいでしょう、マスター、襟戸さんにハーブティーを」

( ´W`)つ□ トンッ

(-回ε回-;) 「どうも」

('A`) 「襟戸さんはどうやらゲームに嫌悪感をもってるようですねぇ」

(-回ε回-;) 「ええ、所詮ゲームなんて子供がやるモノでしょう、あんなモノに大人が躍起になるなんて理解できませんよ」

('A`) 「理解しようとしなくていいんですよ、自分の理解を超えたものを理解しようしても、そうは簡単にできないですから
     相手のことを尊重するのです、人の考えや価値観は三者三様、十人十色ですからねぇ」

(-回ε回-;) 「尊重ねぇ…」
  つ□と チビリ


517 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/11/10(水) 03:18:13 ID:h.I0Utzg0
   その後、帰宅し・・・

(-回ε回-) パクパク

|||(!j〇-〇ノj" カッカッカッ!

(-回ε回-) 「そんな急いで食べなくてもいいじゃないか、もう少しゆっくり食べなさいよ」

|||(!j〇-〇ノj" 「ダメ…時間が惜しい…」 カッカッカッ!

(-回ε回-) 「またゲームか、いい加減に…」

('A`) 《あまりネットゲームについては触れないほうがいいのではないですかねぇ》

(-回ε回-;) 「うぐ…」

|||(!j〇-〇ノj" 「ごちそうさま……」 ガタ

食べるとすぐさま階段を上っていった

(-回ε回-) 「そこまでしてやりたいかねぇ、私には理解出来んよ」








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