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299 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/02(月) 23:57:22 発信元:119.231.155.63

薪割りをさぼって、いつもの森を散歩中、変わったものを見つけた。

( ^ω^)「これ、なんだお?」

覗き込んでも何も見えない、かぱり、と口をあけた穴。
どろりと糸でも引きそうなくらやみが詰まっている。

( ^ω^)「こんなものあったかお?」

地面に膝をつけて、さっきより近くで覗いてみる。
いっそ清々しいほど黒一色だ。

( ^ω^)「土って、こんな色してたかお?」

むずむずと好奇心。
もしかしたら、これ、は空洞じゃないのかもしれない。
何か黒いものが淵まで詰まっていて、それで穴みたいに見えるのかも。


307 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:00:43 発信元:119.231.155.63

( ^ω^)「まさか」
そろそろ、と黒に手を近づける。
あと、少し。
見せびらかされる、コーヒーゼリーみたいに
黒色がふるふる揺れている、気がする。



314 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:03:01 発信元:119.231.155.63
(;^ω^)「やっぱ、やめとくお」

寸での所で手を引っ込めた。
何だか怖かったのだ

それに、あのオヤジは、すぐ給金をけちるのだ
こんな所で長々とさぼるわけにはいかない。

でも

( ^ω^)「気に、なるお」
( ^ω^)
(;^ω^)



321 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:05:21 発信元:119.231.155.63
(;^ω^)「えいっ」

今度こそ、手をつっこんだ。



(;^ω^)「なんだ……」

当たり前のことだが、手には何も触れなかった。

( ^ω^)「帰るお……」

たった一枚の銅貨だって、僕には大変な価値があるのだ。
そう、穴から意識を外した瞬間。
確かにくらやみが僕の腕に巻き付いた。

(;^ω^)「うえっ!?」

暗転



322 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 00:05:56 発信元:124.96.206.208
うあああ


328 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:08:45 発信元:119.231.155.63
( ^ω^)(なぁんも見えねえお)

混乱する中で、妙に冷静な自分がいる。
目の前に寄せているはずの、自分の手も見えない暗さの中を
ひたすら落ちる。


落ちる
落ちる
落ちる

(*^ω^)

ああ、なんだか不謹慎にも恐怖でなく胸が高鳴る。



337 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:12:16 発信元:119.231.155.63
落ちる
落ちる
落ちる

ごうごうと風を切る音

落ちる
落ちる
落ちる

風を含んでうるさく喚く服

落ちる
落ちる
落ち……

奇妙に長い落下は、眩しい光が終わりを告げた。

( ゚ω゚)「モルスァ」

そして衝撃、再び暗転。

 
 
346 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:16:25 発信元:119.231.155.63
(ヽ´ω`)「痛ってぇお…」

全身がちくちくする。
冬の夜に忍び込んだ牛小屋を思い出してしまった。

(ヽ´ω`)「こんなの正解しても嬉しくないお…」
微妙に鮮明にならない視界に沢山の茶色が映る。
積み上げられた藁の上に落ちれたらしいのは良かったけども
全身が痛かった。

(ヽ´ω`)「激痛だお」

ぎしぎし痛む体を擦りながら見渡すと、ここも森のようだった。
どこか幻想的な森は薄暗く、さっきの光は勘違いだったのかもしれない。

さっきの僕の馬鹿め、ここはどこだ、どうやって帰るんだ。
何が楽しいんだ、まったく……
あと体が痛い。



354 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:21:11 発信元:119.231.155.63

( ^ω^)「背骨が軋む気がするお」

藁を叩き落とすが、なんだか妙にちくちくする。
水浴びがしたい……

「どうされました?」

茂みの向こうから、声が聞こえた。

( ^ω^)「おっ」

茂みを掻き分けた先には、街灯と男。

( ・∀・)「……内藤様?」

( ^ω^)「えっ」

( ・∀・)「えっ」

いったい誰だお、二重の意味で。



362 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:23:55 発信元:119.231.155.63
( ・∀・)「失礼……私の勘違いです」

( ・∀・)「いらっしゃいませ、お客様」

( ・∀・)「私、ここ“ゆめのくに”でマスコット役兼
      案内人役兼園長代理役をしているモララーと申します」

一息で捲し立て、恭しくおじぎをした男は
足下にたぐまるくらいに長くて、僕の服よりもぼろぼろのローブをはおって
醜悪に捻くれた、ヤギの様な角をつけていた。

もう少し、立派なローブを羽織っていたら
綺麗な顔と相俟って、悪魔のように見えたかもしれなかった。


( ^ω^)(美形は爆発すればいいのにお)


( ^ω^)「僕はブーンだお」

( ^ω^)「ここは何処だお?なんでモララーは
       そんな格好をしてるんだお?」



367 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:27:40 発信元:119.231.155.63
( ・∀・)「説明させていただきます、ブーン様」

( ・∀・)「それよりもお怪我はありませんか?
お顔がお悪いようですが…」

(#^ω^)「生まれつきだお」

( ・∀・)「失礼、失礼…ほんの冗談ですよ」

( ・∀・)「しかし、ブーン様は運がよくていらっしゃる」

( ^ω^)「良かったら、こんな痛い思いをしてないお」

( ・∀・)「そんなことありませんよ
      あの入り口は危ないので、近日中に塞いでしまう予定でしてね」

( ・∀・)「応急処置に、と今さっき藁を積んだのですよ」

( ・∀・)「ブーン様は幸運でいらっしゃる」

( ^ω^)「すげーぎりぎりじゃねぇかお」




373 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:33:20 発信元:119.231.155.63

( ・∀・)「話がずれましたね」

( ^ω^)「あんたがずらしたんだお」

( ・∀・)「ブーン様」

( ・∀・)「説明いたしますので、お静かに願います」

( ・∀・)「ここは様々なふしぎに出会えることをお約束する
ゆめの森でございます」

( ^ω^)「さっきと名前変わってる件について」

( ・∀・)「お静かに!
      質問は挙手の後お願いいたします」

( ^ω^)ノ ハーイ

( ・∀・)「どうぞ」

( ^ω^)「さっきと名前が違うのはなんでですかお?」

( ・∀・)「正式名称はありませんので。お好きに御呼び下さい 」

( ・∀・)「まぁふしぎを提供いたします
      遊園地、動物園、博物館…の様なものです」



385 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:39:34 発信元:119.231.155.63
( ・∀・)「私の格好もそれが理由なのです」

( ^ω^)「なるほどおー」

( ・∀・)「ご理解いただけましたか?」

( ^ω^)「うんだお」

( ^ω^)「ところでどうすれば帰れ」

( ・∀・)「ここに来たのも何かの縁です、楽しんで行って下さい
      今日は休みの出し物もありますが……」

( ・∀・)「その変わり、お代はいりません」
      
( ・∀・)「もちろん、ブーン様がよろしければ、ですが」

どうされますか、とモララーの目が問いかけてくる。
怪しげな娯楽の時間と、銅貨一枚のために、しこたま殴られる時間。
どちらかなんて決まっている。



395 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 00:44:37 発信元:121.83.43.123
銅貨一枚で幻想を買うわけか


399 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:46:41 発信元:119.231.155.63
(*^ω^)「ほんとにいいのかお?
       僕は明日どころか今日のパン代すらもってないお?」

( ・∀・)「私の知り合いと、似ているよしみで特別サービスです」

(*^ω^)「嬉しいお!」

(*^ω^)「おもしろそうだおね、さっそく案内お願いできるかお?」

( ・∀・)「あ、お断りします」

(;^ω^)「え、あんた案内人じゃぁないのかお?」

( ・∀・)「案内人役、です
      私にとって歩くことは、大変な苦痛なのですよ」

柔らかい地面の一部分だけにある石畳の上を
街灯を攫みながらモララーがゆっくりと回る、
そのたびコツンコツンと足音がし、まるで本物のヤギの様に思えた。



405 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:49:01 発信元:119.231.155.63
( ・∀・)「と、いうわけで私は案内をお断りいたします」

( ^ω^)「僕、どこになにがあるかさっぱりなんですけども」

( ・∀・)「ご心配なく……地図を用意いたします」

( ^ω^)「まぁそれならいいお」

( ・∀・)「ところで、本当に、遊んで行かれるのですね?」

( ^ω^)「?なんだお?やっぱ無しかお?」

( ・∀・)「いいえ、そういって頂けて安心しました」

( ・∀・)「最初は……そうですねぇツン・デレの所なんていかがでしょう」

( ・∀・)「右の道を進まれますと着きますよ」

( ^ω^)「そうするお」




414 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:54:08 発信元:119.231.155.63
( ・∀・)「ああ、忘れる所でした」

( ・∀・)「どうぞ、地図と米です」

( ・∀・)「少々涸びておりますが、なかなかいけますよ」

( ^ω^)「何で米かは解んないけど、ありがとうだお」

( ・∀・)「あちらです、いってらっしゃいませ」

モララーの示した先の、蔦が絡まりあい
トンネルのようになった道にむけ、足を進めた。

(*^ω^)「おっおっおー」

聞き飽きているはずの、土を踏みしめる音さえ心を踊らせる要素だった。



418 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 00:56:08 発信元:121.83.43.123
なんだか不穏なものを感じるのは気のせいだろうか……


421 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:57:46 発信元:119.231.155.63





(  ∀ )「それではどうぞーーにはくれぐれも気をつけて」



今の場所より格段に薄暗い穴ぐらに、足を踏み入れる瞬間
モララーの声を聞いた気がした。









425 :( ・∀・)ようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/03(火) 00:59:02 発信元:119.231.155.63
今回は終わりです、支援ありがとうございました。
何か話し合い中にすまなかった。

次はもう少し空気読むよ!
ありがとうございました。


427 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 00:59:43 発信元:124.96.206.208
>>425
連載スカ?
期待


428 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 01:00:05 発信元:121.2.98.95
乙。連載すね


434 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 01:02:00 発信元:119.231.155.63
すんません連載です。
一時おつきあいください。


431 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 01:00:38 発信元:121.83.43.123
なんという生殺し……
乙です!


432 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 01:01:06 発信元:124.146.175.72
>>425
気にせず投下するといい



433 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/03(火) 01:01:18 発信元:222.5.63.90







 ↓※8/4更新分


372 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:02:47 発信元:119.231.155.63
( ^ω^)「きれいだおー」

空気に溶け込むきんいろが、濃い緑の葉を滑り、小川にちらばり緩やかに流れていく。
全体がぼう、と霞むように薄暗いので、その光たちはよけいにうつくしく感じられた。

モララーから貰った地図が、大まかすぎることがなければ
もっと、うつくしかったに違いない。

( ^ω^)「ほんっときれいだおー」



385 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:08:33 発信元:119.231.155.63
あれから一本道の、蔦で出来たトンネルを歩いて来た。
非日常がありありと感じられて、とても楽しくはあったけど
いいかげん窮屈に感じた所で、ようやく開けた場所に出られた。

それは良い、それは良いのだ。

ただ、どうして次のトンネルの入り口が、幾つもあるのだろう。

地図には、どれに入れば良いのか描いてない。
というかこの場所すら描いてない。

おそらく、このあたりを示すだろう部分には
芋虫のような何かが描いてあるだけだ。

(;^ω^)「どうすりゃいいんだお」

ぼこぼこと乱立した、木のようなキノコにはしゃげたのも最初だけ。



395 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:13:54 発信元:119.231.155.63
(;^ω^)「入るとこ間違えたらどうなるんだお……」

当てずっぽうで進むの良いかもしれないが
モララーの所からここまで、わりと距離があった。
はい、最初から、は遠慮したい。

「こんにちはゲスト、ようこそ、ふしぎのくにへ」

(;^ω^)「おっ」

慌てて周りを見渡すが誰もいない

「こっちよ、上をみて」

首をぐいっと反らす。
僕の背丈くらいの大きさの、毒々しいほどに鮮やかな色をしたきのこに
寝そべる女がいた。



405 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:17:01 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「こんにちは」

(;^ω^)「こっ、こんにちは…だお」

lw´‐ _‐ノv「うふふ、こんにちは何処にいくの?」

(;^ω^)「ツン・デレさんの所だお」

lw´‐ _‐ノv「あらら、そこにしちゃったの」

(;^ω^)「だめだったのかお」

lw´‐ _‐ノv「だめ、じゃぁないけどね」

ふぅ、と吐き出された水煙草の煙は、何故かそれぞれ柔らかく色付いていて
甘い香りまで漂っていた。



407 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/04(水) 23:17:32 発信元:74.115.6.56
水タバコとはしぶい


408 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/04(水) 23:18:01 発信元:123.220.166.125
シュールキタ!


409 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:18:44 発信元:119.231.155.63
きれいな煙だと思ったし、きれいな人だとも思った。
緑色の髪なんて初めて見たけど、きれいだと思う。
だけど、あまり、この人と話したくない。

lw´‐ _‐ノv「ツンデレは誕生日以外はまともな会話もできないからねぇ」

(;^ω^)「そうなのかお…」

lw´‐ _‐ノv「しかもたどり着くにはちょっとばかしコツが必要よ」

lw´‐ _‐ノv「でも、米と引き換えにならヒントをあげよう」

(;^ω^)「もっ持ってるお!」

lw´‐ _‐ノv「知ってるわ」

にんまりと唇が動く。



414 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:19:51 発信元:119.231.155.63
(;^ω^)「でも、お腹すいてるから……」

lw´‐ _‐ノv「ヒント、いらないなら、いいのよ」

(;^ω^)「……欲しいお」

嬉しそうな三日月目。
少し悔しいけど、どうせ空腹には慣れている。

lw´‐ _‐ノv「悪いけど、ここまで持って来てちょうだいな」




419 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:22:21 発信元:119.231.155.63
なにせこんな成りだもの、と
緑の髪をして、緑を基調にした服を着た、四肢が無い女は笑う。

例えば、指が何本か足りないとか、足がかたっぽないとか
そういう人なら、買い出しに行かされた町で、何度か見たことはある。

いつも、そういう人たちをなるべく見ないようにして
早歩きで糞の匂いの漂う路地を抜けた。

怖かったからだ。

その怖いものが
目の前にある。
目を逸らすことは出来なかった。

こわいからだ



424 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:24:47 発信元:119.231.155.63

(;^ω^)「…………」

lw´‐ _‐ノv「ちょっとゲスト、ここは笑う所なんですけど」

( ^ω^)「わ、わっ、笑えねーおっ!」

lw´‐ _‐ノv「そうそう、リラックスラリックス」

( ^ω^)「……はいお」

何だか気が抜けてしまった。

にっこりと笑う顔を見てると、少し恐怖は和らいだ。

近くの背の低いきのこを踏み台にして米の入った袋を渡す。
ちょうど、顎の下あたりに、きのこの傘が触れた。

想像したより、触り心地が良い。



431 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:27:54 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「ボケたらつっこんで欲しいなぁ……っと、ありがとう」

( ^ω^)「米、好きなのかお?」

lw´‐ _‐ノv「おかあさまが、そう、おっしゃったからね」

( ^ω^)「おっ……」

lw´‐ _‐ノv「うふふ、こーめーこーめーこーめ」

米の入った袋を見て、女があんまり楽しそうに笑うので
彼女の口から吐かれた煙が、花弁に見えた。

幻覚を見るなんて、店のオヤジじゃあるまいし……
いやだお、僕は薬はやらないお。



435 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:30:27 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「さてさて、ゲストを楽しませるのがキャストの役目だからね」

( ^ω^)「おっ?」

lw´‐ _‐ノv「見ててね」

水煙草をくわえ、息を吸い込み、煙を吐き出した。

色付いた煙は空気に溶けず、凝って小袋を持ち上げ
上手に紐を解き、女の顔の下に
ばらり、と米をこぼした。



441 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:33:19 発信元:119.231.155.63
(*^ω^)「すっ…っげぇおっ!」

lw´‐ _‐ノv「面白かった?」

(*^ω^)「もちろんだお!すごいお!
なんでそんなことができるんだお?」

lw´‐ _‐ノv「ふしぎのくに、だからね」


その後も、煙を使って様々な不思議を見せてくれた。
煙で小川の水を少し、汲んできたり、足下の落ち葉を舞い上げたり。
吐き出す煙の形を変えてくれたり、いろいろ。



444 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/04(水) 23:33:47 発信元:74.115.6.56
ふぁんたすてぃっく


449 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:36:19 発信元:119.231.155.63
目の前で起きた事が信じられなかった。
頬を抓る。
いたい。
これは現実なんだ!

煙草というものを見直してしまいそうだ
煙草というものは、僕に丸い火傷を作るものだとばかり思っていた。

lw´‐ _‐ノv「こんなに褒められたのはじめて」

(*^ω^)「だって、すごいお!」

lw´‐ _‐ノv「嬉しい、なぁ」



454 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:37:38 発信元:119.231.155.63

(*^ω^)「もっと大きい物も、動かせるのかお?」

lw´‐ _‐ノv「むりだよ」

( ^ω^)「えーなんでだお?」

lw´‐ _‐ノv「現実というやつは、水煙草の煙のようには甘くないのよ」

( ^ω^)「なんだかがっかりだお…」

lw´‐ _‐ノv「なんだと、ヒントあげないよヒント」

( ^ω^)「ひどいお!」

lw´‐ _‐ノv「嘘だよ、おかあさまに怒られちゃうからね」


460 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:40:36 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「ヒントそのいーち」

lw´‐ _‐ノv「ツンデレは誕生日以外はまともな会話は成り立たないけどね
     誕生日は誕生日で鬱々としているんだよねぇ。
     ラッキーな事にあと数時間で誕生日だよ」


( ^ω^)「ラッキー……なのかお?」

lw´‐ _‐ノv「選択の余地があるからね」



463 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:41:53 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「ヒントそのにー」

lw´‐ _‐ノv「ツンデレの所……と、いうより、これから先に行くならね」

lw´‐ _‐ノv「書き方よりも読み方を勉強しなさい、それから油絵よ。
     掛け算になったって割り算は楽しいことを受け入れなさい。」

lw´‐ _‐ノv「海洋学なんてあてにしてはだめよ?
     それだったら、足し算をあてにした方が随分とましだもの」

lw´‐ _‐ノv「引き算?引き算なんて捨ててしまいなさい。
      ぜぇんぶ学校で習ったでしょう?」

(*^ω^)「わけわかんないお」

lw´‐ _‐ノv「ヒントだもの」



470 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:44:06 発信元:119.231.155.63
正直、意味なんて、ちっともわからなかった。
だけどさっきの“ふしぎ”を見た僕にとっては
意味の分からない言葉の羅列も、楽しい、の部品だ。

( ^ω^)「僕、学校は行った事ないお!」

lw´‐ _‐ノv「あら、そうなの」

( ^ω^)「学校いく金があるなら腹一杯ごはんを食べたいお!」

lw´‐ _‐ノv「君なら、学校に行ってなくても知ってると思うよ」

( ^ω^)「簡単な計算と簡単な読み書きならできるお!」

lw´‐ _‐ノv「そーいうのじゃないわ」

( ^ω^)「まぁ、ありがとうだお」



476 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:47:07 発信元:119.231.155.63
( ^ω^)「さっそく進むことにするお!」

lw´‐ _‐ノv「えー嫌だ、もっと一緒に遊ぼうよ」

( ^ω^)「ごめんお」

lw´‐ _‐ノv「お、ね、が、い」

( ^ω^)「だーめだお」

lw´‐ _‐ノv「けち」

( ^ω^)「ごめんお」

しかし、分からないものは、分からない。
さてどうしたものか、と考える僕の前に、煙で出来た矢印が現れた。
ぷかぷか揺れている。




480 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:48:48 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「その方向に真っすぐ進めば良いよー」

(;゚ω゚)「さっきのヒントまるで必要ない!」

lw´‐ _‐ノv「うふふ、さようなら」

( ^ω^)「さよならだお」

( ^ω^)「忘れてたお」

( ^ω^)「君の名前はなんていうんだお?」

lw´‐ _‐ノv「しゅうる」

( ^ω^)「そうかお、僕はブーンだお」

lw´‐ _‐ノv「ゲストはブーンと言うのね」

( ^ω^)「そうだお」



485 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:50:28 発信元:119.231.155.63
( ^ω^)「……しゅうる、あの……」

lw´‐ _‐ノv「なあに?ブーン」

( ^ω^)「えっと……」

lw´‐ _‐ノv「ブーンはゲストだから、キャストに遠慮はいらないよ?」

( ^ω^)「なんでもないお!さよなら、しゅうる」

lw´‐ _‐ノv「さよなら、ブーン」




490 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:52:09 発信元:119.231.155.63
しゅうるの柔らかい声を背に受けて、僕はゆっくり歩きだした。
まだ興奮が完全に抜けなくて、地面がふわふわ柔らかい。

しゅうるに見せてもらった不思議は暖かくて
優しい日の光ににているな、と思った。

心があたたかだ。
だから気のせいだ

さっき浮かんだ■■■■■を■せ■なんて
気のせいに決まっている。



493 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:53:07 発信元:119.231.155.63
lw´‐ _‐ノv「いっちゃった……」

lw´‐ _‐ノv「んーざらざらする」

lw´‐ _‐ノv「ごめんね、ブーン」

lw´‐ _‐ノv「えいっ、えいっ」

lw´‐ _‐ノv「よし、全部落ちた」

lw´‐ _‐ノv「ごはん、まだかなぁ」







495 :lw´‐ _‐ノvようこそ!不思議の国へ、のようです:2010/08/04(水) 23:54:18 発信元:119.231.155.63
今回は終わりです。
支援ありがとうございました。



499 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/04(水) 23:56:03 発信元:74.115.6.56
>>495


雰囲気不思議でいいな
ラストをどう回収するのか、それとも夢のまま終わるのか
どうなるんだろう


502 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/04(水) 23:56:47 発信元:123.220.166.125
乙!
続きが気になるな


509 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/08/05(木) 00:00:41 発信元:58.188.20.210
乙乙、不思議な感じで次回が楽しみなんだぜ



 
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