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346 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:01:36 発信元:58.88.227.48
投下します
2夜連載です


350 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:06:03 発信元:58.88.227.48
                 (-@∀@)



彼の名はアサピー。当シベリア図書館の司書であり、学芸員でもある。

彼の主な業務は、ブーン系図書の目録の編纂である。そのため、彼は
日夜寸暇を惜しんで本を漁り、ページを繰る。

彼がこの図書館に勤めるようになったのにはいきさつががあるのだ・・・・



まだ、このシベリアの地に図書館が建設されて間もない頃。

おなじみ館長のブーンは、図書館新設に伴なう膨大な業務に忙殺されていた。


(;^ω^)「ふう・・・・へとへとだお・・・。明日は、地元の商工会議所に加盟手続きを
      して、午後には図書の搬入の第一便があるお・・・」


開館にあわせて、膨大な業務がブーンの肩にのしかかる。
腕時計を見ると、もう10時を回っていた。


(;^ω^)「どこかで軽く食べて帰るお・・・・」


351 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:07:28 発信元:58.88.227.48
だがシベリアは夜が早い。普通の食堂やレストランはとうに閉まっていて、やっているのは
バーや飲み屋しかなかった。

ブーンは飲み屋街をぶらぶらと歩いた。飲み屋から漏れる、柔らかい光、楽しそうな話し声。
街路にただよう享楽的な雰囲気。

やがてブーンは、緑色の光が漏れている店の前で足を止めた。他の店よりも落ち着いた
佇まいを見せるその店は、何か心惹かれるものがあった。


カランコローン

( ´ー`)「はい、いらっしゃい」


マスターが落ち着いた声で迎える。薄暗い店内の中には、カウンターで飲んでいる客
2,3人がいた。



353 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:08:18 発信元:121.2.98.95
シベリアは飲み屋やBARが多いよね
 
 
355 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:10:19 発信元:58.88.227.48

( ^ω^)「何か軽く食べられるものありますかお?」


( ´ー`)「ビーフ・ストロガノフなんていかがでしょう

      もしくは、アザラシ丼なんて」


ブーンの目の奥が光った。


( ゜ω゜)=3「アザラシ丼にするお」


( ´ー`)「かしこまりました」


やがてマスターは、冷蔵庫から材料を取り出し、調理を始めた。

ここのアザラシ丼はバターソテーしたものをご飯の上に載せるものだ。
バターの香りが店いっぱいに広がり、肉の焼ける音が聞こえる。




357 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:12:57 発信元:114.166.232.207
gokuri


359 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:13:12 発信元:121.2.98.95
おいしそう


358 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:13:03 発信元:58.88.227.48
ブーンは少し楽しい気分になって、店内を見回した。
ふと、隣に座っている男が気になった。


カウンターに顔を近づけて、なにやら数えているらしい。


( ^ω^)「何してますかお?」


(-@A@)「うるさい!気が散る!」


(;^ω^)「すいませんお・・・・」


沈黙のうちに数分が流れた後、隣席の男はいきなり立ち上がり、


(-@∀@)「105粒!昨日より15粒少ない・・・・」


カウンターの上には散らばった塩粒が見えた。

そう言って飲みさしのヲッカをぐいっと飲んで、カウンターに代金だけ置いて出て行った。


360 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:16:33 発信元:58.88.227.48
(;^ω^)「変わった人だお・・・」


( ´ー`)「あの人はね、毎日ああしてるんです。ヲッカを一杯やって、カウンターの上に塩を一振り
      ふりまいて、それを数えてるんですよ」


(;^ω^)「ふーん・・・なんか疲れそうだお・・・」

このところ膨大な事務仕事に辟易してるブーンにとって、信じがたい事だった。


( ´ー`)「でもね、計算するのが本当に好きみたいです。入ってくるときはね、いっつもイライラ
     した顔してるんですが、ああやって塩粒の数かぞえて、ヲッカをやった後は、随分と
     穏やかな顔になってるんですよ」


カウンターの奥にいた男が、話に加わってきた。


(,,゚Д゚)「なんせやっこさん、歩く計算機ってあだ名だからなあ
    記憶力も抜群で、一度見たものはなんでも覚えてられる、って話だぜ」



361 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:18:02 発信元:121.2.98.95
常人には理解しがたい趣味だw


362 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:18:43 発信元:114.166.232.207
計算病思い出した


363 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:19:05 発信元:58.88.227.48
( ^ω^)「それはすごいお・・・・どんな職業の人だろう・・

      学者さんとかですかお?」


(,,゚Д゚)「さあてね、噂じゃ職を転々として、今じゃシベリア炭鉱で働いている、とか・・・

    ま、ここはシベリアさ。いろんな奴がいるさね」

と言って、タバコの煙を吐いた。
あまり他人のことを詮索しないのがシベリアの流儀である。



( ´ー`) 「さ、お待ちどうさま、アザラシ丼です」


*****



367 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:21:29 発信元:123.108.237.22
アザラシ丼の味が気になる……


368 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:21:40 発信元:58.88.227.48
翌日。

ブーンは商工会議所で図書館の加盟手続きをした。
思いのほか事はすんなりと運び、ブーンは安堵の息をついた。

帰り道、ブーンは考えていた。シベリアにブーン系が根付き、いろいろな人が新しくブーン系を
盛り立てる日を・・・



楽しい夢想は図書館の前に来たとき、終わった。
図書館の前に大型のトラックが何台停まっている。


( ゜ω゜)「な、なんなんだお!?」

(=゚ω゚)ノ「ちわ。運送会社のものですが。

     えーと、シベリア図書館の方ですね?
     図書の運送に参りました」



370 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:25:45 発信元:58.88.227.48

( ゜ω゜)「そんなんは見ればわかるお。

      今回は第一便で、ブーン系古典名作全集を運び込むはずだったお!
      こんなトラック何台分もあるはずないお!」


(=゚ω゚)ノ「そんなこと言われましても

     私らは言われた通り運搬してるだけですから」


運送会社はそういって取り合わず、図書館の中に図書のカートンを運び込み始めた。

カートンはみるみるうちに薄暗い図書館を満たしていき、ブーンはそれを眺めるしかなかった。


呆然としてカートンの中を開けてみる。
中は、ジャンルや時系列による分類など何も無く、ランダムに図書が詰め込まれていた。


(;゜ω゜)「どうするお・・・・」



375 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:29:49 発信元:58.88.227.48
がっくりと肩を落とすブーン。
開館は一週間後で、徐々に蔵書を増やしていくはずだった。


まだ人員が足りていない現状では、こんなのは分類できない。
ブーンはヴィップグラードにあるブーン系の本拠地、総合案内所に電話をかけた。


【(;゜ω゜)「ちょっと!どういう事だお?」

(・∀ ・) 】「いっぺんに送った方が効率的だし、費用もかからんだろー

       こっちも今は大変なんだ、人はいないし、金もない」



来てしまったものは、どうしようもなかった。返送するにも金がかかるし、分類のため
バイトに費やす人件費はおそらく相当なものとなるだろう。



379 :司書アサピーのようです:2010/06/06(日) 00:37:32 発信元:58.88.227.48
*****

その日ブーンは仕事をそうそうに切り上げて、例のバーに行った。
そしてやけ酒をしていた。

(*´ω`)「マスター!もう一杯だお!」

( ´ー`) 「お客さん、酔いはゆっくり楽しむものですよ・・・・」

畜生、なんだってこんなことになるんだ。順調に行っていたと思ったのに・・・
無念でいっぱいのブーンは、ヲッカの酔に悲しみを紛らわそうとした。

まだ宵の入りなので客足は無かったが、やがて二人目が来店した。
カランコローン

( ´ー`) 「いらっしゃい」

(-@A@)「ヲッカを一杯」

( ´ー`) 「かしこまりました」


昨日の男だ。セオリー通りにヲッカを頼んで、それを半分のみほした。
男はブーンの方を見ずに話しかける。


(-@A@)「あなた、悲しいんですか」

(続く)





380 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:39:09 発信元:121.2.98.95
乙! 期待期待


382 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:43:45 発信元:123.108.237.22
乙!
次回も楽しみにしてる!


385 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/06(日) 00:52:34 発信元:27.228.115.128
地域密着っていいですねぇ






  
※↓6/13投下分(後編)


726 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:07:49 発信元:125.173.15.200
投下します。2夜連載最終回


まとめさんありがとう

http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-397.html


729 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:09:54 発信元:125.173.15.200
(*;゜ω゜)

ブーンは驚いた。
いかにも人嫌いな感じを出しているこの男が話しかけてくるなんて。

でもブーンも酔っていた。

(*´ω`)「そうなんだお!これから新設されるブーン系小説図書館なんだけど…

      オープンに間に合わないかもしれないお…」


(-@A@)「ブーン系?小説?

     ああ、レーニン通りに立った新しい建物ですか」


(*´ω`)「そうだお…順調に行ってると思った矢先にトラブルがあったんだお」


(-@A@)「ふん、でも自分の好きな仕事に就いて、それで悩めるなんて、贅沢もいいとこだ」


(-@A@)「僕なんかとは大違いだ」



730 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:12:58 発信元:121.2.98.95
いかにもトラブルメーカーだしな


733 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:14:22 発信元:125.173.15.200
その言葉には報われない男の寂しさが滲んでいた。


(*´ω`)「・・・・・」


男は飲みかけのグラスをぐいっと干すと、マスターに差し出した。

(-@A@)「マスター、お代わり。もう一つ同じの」


( ´ー`) 「さ、『革命』です。アサピーさん」


マスターはお代わりを差し出した。
ブーンは男がアサピーという名であることを知った。


(*´ω`)「アサピーさん、『革命』ってなんだお?」


(-@A@)「官製ヲッカですよ。一番安く飲める奴です。

     カード発行所とか迎賓館で振る舞われるのはこれですよ。
     安い味がするなんていうけど、僕にはこれで十分だ」






736 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:16:15 発信元:125.173.15.200
そういって男はグラスを一気に方向け、やはり半分まで飲んだ。
結露するグラスを両手で持ちながら、アサピーは言った。


(-@A@)「僕の話を聞いてくれますか」


(*´ω`)「はい・・・」


(-@A@)「あのですね。現代数学なんて、嘘っぱちなんです。

     数えられないものなんて、数じゃない」


いきなり数学の話になったのでブーンは面食らった。


(*´ω`)「数学を研究されてたんですか」


(-@A@)「昔ね。でも、くだらないって思った。

      さっきも言ったように、数えられないものなんて数じゃないんです」




739 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:18:43 発信元:125.173.15.200
(*´ω`)「ど、どういう事なんですかお?」


男はそれには直接答えず、話を続けた。


(-@A@)「僕は計算がしたかったんです。自分の手で、頭で、数を数えて計算する。

      そこに純粋な喜びがあるはずなんです。概念をこねくり回して一体何があるというんですか。

      無限大とか、無限小とか、そんなものは数じゃないんだ」


(-@A@)「僕はそんなのに嫌気が差した。それで大学はやめてやった。

      で、流れ流れてシベリアですよ」


またもやヲッカをぐいっと飲み干した。


(-@A@)「マスター、お代わり」



740 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:20:35 発信元:121.2.98.95
数学は虚数で見限った
点数もおれを見限った


746 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:27:51 発信元:123.108.237.4
>>740
俺なんか小学生のとき四捨五入のテストで0点とったことあるぜ


748 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:29:42 発信元:121.2.98.95
>>746
バカスwwwww


750 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:31:16 発信元:123.108.237.25
アサピーいいキャラしてんな

>>748
てめぇwwwww


742 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:22:29 発信元:125.173.15.200
( ´ー`) 「無理なさらないように・・・」


(-@A@)「マスター、今度はスターリンください」


( ´ー`)「大丈夫ですか・・・・」


マスターはヲッカを注いでアサピーに差し出す。


(*´ω`)「今度はスターリン、これは?」


(-@A@)「これも官製ヲッカですよ。一番強い、90度ありますがね」


ブーンはアサピーの横顔を見た。メガネの下の目はまるで少年のように幼かったが、
全体的にくたびれた印象を与える風貌は年寄りのようだった。


ブーンはしみじみとアサピーを労った。

(*´ω`)「・・・・苦労されてるんですね」



744 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:26:08 発信元:125.173.15.200
アサピーはくいっと飲んで、喉をぜいぜい言わせた。

(*-@Д@)「ちくしょう、数量を適当にごまかせだなんて、そんな事できるわけない

      数は嘘をつかないのに、人間はいつでも嘘つきだ。数字が可哀そうだ」



(*-@Д@)「数字は、嘘を付かない。でも、人間は数字に嘘をつかせようとする

     今日は炭鉱の月間採掘量を出したんです。でも、今月は落ち込んでるもんだから、
     来月の剰余分を上乗せしとけとか言うんです。数字に対する冒涜だ。

     親方の禿頭を殴ってやりましたよ。もう二度と戻らないつもりです」



(*-@Д@)「ねえ、あんたも、あんたもそう思うでしょう?!」


アサピーの語気はいよいよ強くなった。

 
(*-@Д@)「前の職場もそうだった。数を誤魔化せだの、概数でいいだのと・・・

   
      そして、今回も・・・・・!  
      数字をなめているのかああああああああああ!!!!」



753 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:36:02 発信元:183.74.18.29
アサピーはピタゴラス学派なんだな。整数信仰だから
3000年くらい産まれてくるのが遅かった


749 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:30:01 発信元:125.173.15.200
ただならぬ状態になりつつあるのは明らかだった。
自らも酔っ払っていたが、ブーンはアサピーを制そうとした。

(*;゜ω゜)「あ、アサピーさん、落ち着いて。飲みすぎだお」


ブーンが肩に手をかけようとすると、意味不明な叫び声を上げてぐるぐる腕を回し始めた。
グラスが床に落ちて割れた。


(,,゚Д゚)「おいおい、お前ら、落ち着けよ」


気がつくと昨日の客が後ろにいた。
そしてブーンに言う、

(,,゚Д゚)「こういう場合な、きっちり飲ませた方がいい」





751 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:33:47 発信元:125.173.15.200
意味がよく分からないが、ブーンは変に納得してしまった。

男は新しいグラスをカウンター上から取り出し、それに先程のヲッカを半分まで注いだ。


(,,゚Д゚)「おい、あんちゃん、さっきのグラス、半分残ってたぜ。

    あんたが頼んだのは一杯のヲッカだろ。
    あれじゃ半分じゃねえか、数字に嘘はつかないんだろ」


(*-@Д@)「ぼくが、ぼくが数字に嘘をつくってのか!

 飲んでやる、このぐらい」


アサピーはグラスを傾けて一気に飲み干した…その勢いで背中から床にすっ転んだ。


(*;゜ω゜)「だ、大丈夫かお!?ゴキッて嫌な音がしたお!」


(,,゚Д゚)「やばいな、泡吹いてるぞ、こいつ」


******



754 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:36:28 発信元:121.2.98.95
ギコwwwwww


752 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:35:30 発信元:119.230.62.153
それはマジでヤバい


755 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:36:34 発信元:59.135.38.148
ウォッカ一気しちゃらめぇ



756 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:37:14 発信元:125.173.15.200
まぶしくて目が覚めた。

見知らぬ天井、見知らぬ布団、見知らぬベッド。
ここは一体どこだろう…あ、いててて


頭が痛い。どうやら飲みすぎて介抱されたようだ・・・
だがそれ以外のことはぼんやりとし過ぎて思い出せない。

アサピーは新しくて殺風景な部屋を見回した。


ベッドの下には、枕がわりの本と毛布が床の上に敷いてあり、もぬけの殻だった。


一体誰が?


耳を澄ますと、隣部屋からガサゴソ言う音が聞こえてくる。



757 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:40:14 発信元:125.173.15.200
アサピーがドアを開けると、そこはだだっ広い倉庫であった。

図書カートンの山の前で、ブーンはぺったりと座っていた。
カートンの一つを開け、図書目録を付けていたのだ。


( ^ω^)「おっ、アサピーさん、おはようだお

       図書館の仮眠室だったけど、よく眠れましたかお?」


(-@A@)「あなたか…昨日はご迷惑をお掛けしました」


( ^ω^)「いえいえ。いいお話がきけて良かったですお」


ブーンは皿の上にあったピロシキを半分に割ってアサピーに渡した。


(-@A@)「僕なんか言いましたか」


( ^ω^)「『好きな仕事に就いて、それで悩めるなんて幸せだ』

       考えさせられましたお。

       僕は、好きでこの仕事をしてるんだ。
       甘えたことを言うなって、そう叱られたような気がしましたお」



763 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:43:11 発信元:125.173.15.200
それからブーンは苦笑して付け加えた。


( ^ω^)「まあこんな有様で、とても一週間後のオープンには間に合いそうもありませんがね。

       ぼちぼちやってくですお」


アサピーは膨大なカートンの山に目をやった。

(-@A@)「で、あなた一人でこれ全部やるわけですか」


( ^ω^)「いえ、あと秘書の子が4日後位にヴィップグラードから到着します。
       
       あと一人、金策に走り回ってる会計係がいますよ」


なんとまあ、のんびりとした男なんだろう。
アサピーには信じがたいものがあった。



765 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:46:39 発信元:125.173.15.200
アサピーは部屋にあるカートン数を計算した。7×7×10=490カートン。
その中におよそ平均10冊の書籍がはいっているとして、4900冊。
一冊三十秒で分類するとして、一時間で120冊。
一日12時間ぶっ続けでやるとして、目録分類、出来ない仕事ではない。

もちろんこんな冗長な計算式を展開したわけではない。
アサピーは見た瞬間に答えが出ていた。


( >ω<)「ぎゃはははは!ウンコ!ウンコ!」


ブーンは目録を作ることを忘れて本を楽しんでいた。

突然、アサピーは一喝した。

(#-@Д@)「あんた!やる気あるんですか!」


Σ(;゜ω゜)


(#-@Д@)「貸しなさい!」


そう言ってアサピーは猛然と本を奪った。



766 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:48:05 発信元:119.230.62.153
ウンコ好きwwwwwwww


767 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:48:34 発信元:123.108.237.22
うんこwwwww


768 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:48:52 発信元:121.2.98.95
ウンコwwwwwwwww


769 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:49:17 発信元:183.74.18.29
GOOGLEとかマイクロソフトの入社試験www


770 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:49:38 発信元:125.173.15.200
本を開いた。目次を見た。そしてまた別の本を見た。目次を見た。
それを繰り返す。

一冊およそ10秒。凄まじい速さだ。


(;゜ω゜)「アサピーさん…」


(#-@Д@)「気が散る、黙れ!」


(#-@Д@)「はいカートンに本をしまって!

      そして次のカートン!ぼやぼやしてないで、開封して、本を出して!」


まるで何かの早食い競争のように次から次へとカートンを開けては目次を読み下し、戻していく。

10カートンほど終わったところで、アサピーはブーンにさらに指示を出した。



772 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:50:45 発信元:123.108.237.21
アサピーかっけー


771 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:50:39 発信元:121.2.98.95
いよいよ本領発揮か


773 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:52:07 発信元:125.173.15.200
(-@A@)「いいですか、僕がいままで読み込んだ分の本の分類を言いますから、それを書き写すんだ。

     それが目録になる」


(;゜ω゜)「わ、わかったお!」


(-@A@)「 カートン#1

      『館長は殺されるようです ジャンル メタネタ・ギャグ 分類番号A10001
      『2007年総合短編傑作選 ジャンル 選集        分類番号C10203』 ・・・」


(;゜ω゜)「……」


凄まじい記憶力、分析力。ブーンはあっけにとられながら、必死に筆記していた。


(-@A@)「とりあえず分類だけ全部やっちまい、目録を完成させる。
      その後、人海戦術で所定の場所に収納する

     そうしましょう。この4日間が勝負だ」


(;゜ω゜)「はいっ!」

******



775 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:53:02 発信元:119.230.62.153
これはかっこいい


776 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:53:24 発信元:121.2.98.95
これが天才か


774 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 22:52:25 発信元:183.74.18.29
コンピュータ脳といえばジョン・フォン・ノイマン


777 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:55:46 発信元:125.173.15.200
4日後の朝。
大きなつばの付いた帽子をかぶった娘が、大きなトランクを持って、図書館の扉を開けた。


ξ゚⊿゚)ξ「おはようございます」


ξ゚⊿゚)ξ「館長?」


朝の冷気に、静まり返った館内。

まだ書架には本が収納されておらず、カートンや資材の山が散乱していた。


娘は図書館の中を進んだ。仮眠室の扉が半開きになっている。
扉を開き、中に入ろうとした。



779 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 22:58:09 発信元:125.173.15.200

ξ゚⊿゚)ξ「おはようございま・・・・す」

ツンが足を踏み入れると、むにゅうっと柔らかい感触がした。


Σ(;゜ω*)「あいてっ」


ξ゚⊿゚)ξ「か、館長、そんなところに寝てたなんて」


ブーンは激務の疲れから、床に寝ていたのだ。
頭をボリボリ掻きながら起き上がる。

やはり隣にはアサピーが寝ていたが、いまだ目を覚まさない。


ξ゚⊿゚)ξ「誰?この人」


( ´ω`)「・・・・・うちの司書第一号だお」


そう言ってブーンはアサピーに毛布をかけてやった。
横には完成したばかりの分厚い目録が何冊も転がっていた。




782 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:00:00 発信元:125.173.15.200
二人は給湯室へ行き、お茶を飲みながら話した。

ξ゚⊿゚)ξ「こんな状態でほんとに間に合うの?」


( ´ω`)「わからんお。でも、分類はもう完成したから、後は人手さえあれば・・・」


そこへ一人の男が入ってきた。

('A`) 「はよー」

会計係だ。

セカンドバッグを持ち上げて、似合わない笑顔を見せる。


('∀`) 「館長、やったよ。シベリア銀行永久凍土支店に、融資取り付けできたよ!」


(;゜ω゜)「ほんとかお!でかしたお!これでバイトを大量に雇えるお!

       開館に間に合うお!」


784 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:01:52 発信元:123.108.237.25
おおおお


786 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:02:41 発信元:121.2.98.95
これが、はじまりか


787 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:04:48 発信元:125.173.15.200
('∀`)「あ、秘書の方?はじめまして。

 はい、シベ銀ストラップ」

.  ,,,,,,☆,,,,,
  [|,,,,,金,,|] 
   (c・ω)         【シベギンちゃん改】
  ノ■■■つ        現在取り扱い中
 金  ☆☆
    □□

ξ゚⊿゚)ξ「わあ、ありがとう」


('∀`)「館長には実用性を考えてティッシュね」

(;゜ω゜)「どういう事だお」
             
   _i~~~~i__.     
  / └.─―─┘/|    
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |    
 | [|,,,,★,,|]     | |    
 | ,(c・ω)っ金   |/     
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 


790 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:06:32 発信元:121.2.98.95
シベ銀ちゃん欲しい


792 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:07:15 発信元:119.230.62.153
シベ銀ストラップ欲しい


794 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:08:41 発信元:123.108.237.28
俺にもストラップくれ


796 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:10:09 発信元:183.74.18.29
いっそ作るか


788 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:05:39 発信元:124.146.175.194
実用性wwww


789 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:05:54 発信元:183.74.18.29
お前が使えwwww


791 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:07:13 発信元:125.173.15.200
アサピーは給湯室の賑わいで目が覚めた。

明るい声が聞こえる。山場は超えた。
どうやら自分の役目は済んだらしい。


そして気づかれずに図書館を出ようとした。

が、ブーンは気づいた。入り口まで追いかける。


(;゜ω゜)「待ってくれお」


(::: )「ああ、館長さん、良かったですね。じゃ・・・」





795 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:08:56 発信元:121.2.98.95
なんというマカロニウエスタン


797 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:10:26 発信元:125.173.15.200
朝なのに、その背中は夕暮れのように寂しげだった。


(::: )「ああ、館長さん、良かったですね。じゃ・・・」


(;゜ω゜)「アサピーさん、是非図書館で働いてくださいお」


( -@A)「やめて下さいよ。僕は、介抱されたお礼をしただけだ」


(;゜ω゜)「あなたが、必要なんだお。あなたにしか出来ないんだお」


(;゜ω゜)「ここにずっといてくれお」



何もいわずにアサピーは振り向いた。
その笑顔は、朝日のように晴れやかだった。

********



803 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:16:23 発信元:125.173.15.200
図書館は予定通りオープンした。

シベリアにブーン系は徐々に根づいていき、新たな交流の発信源にもなっていった。
計画は大成功した、と言える。


しかし、まだ、浮かない顔をした男が一人。
いつものバーで酔いに悲しみを紛らそうとしている。


(,,゚Д゚)「やっこさん、あんたのとこの図書館で働いているんだって?

     すごく最近元気じゃないか」


(*´ω`)「元気も何も・・・元気すぎて・・・」


(*´ω`)「マスター、もう一杯だお!」


マスターは微笑する。

( ´ー`)「お客さん、酔いはゆっくり楽しむものですよ」


(おわり)







818 :(-@A@)司書アサピーのようです:2010/06/13(日) 23:27:13 発信元:125.173.15.200
ご支援ありがとうございます

アサピーを最初に図書館の司書ということで登場させた者です。
正直、こんなにアサピーが使われるとは思っていませんでした。

今回設定をかなり掘り下げましたが、他の方がアサピーを使う場合、
この作品の設定どおりでなくてもいいと思います。神話や伝説のように
曖昧模糊としてるのも、それぞれの図書館像があるというのも面白い、
と思います。


シベリア大学の他に、ラジオシベリアなんていう放送機関があります。
そこでブーン系の番組をやると言うのも面白いかもしれないですね。
期待しています。

では





806 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:18:12 発信元:119.230.62.153
乙乙!


808 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:18:45 発信元:121.2.98.95
乙乙!! 
夜明けを見たようだ。胸が熱くなるな


809 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:18:55 発信元:124.146.175.54
乙! これはシベリアのよそのスレにも見せたいね


804 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:17:34 発信元:183.74.18.29
乙!
完成度高いなあ


807 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:18:37 発信元:58.0.21.119
乙でした!


ところでシベリア図書館職員一覧とかない?
講義でどのAA使おうか迷ってるんだが


812 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:20:05 発信元:183.74.18.29
>>807
細かい設定は決まってないはず
図書館戦争だと結構キャラ多いよ


814 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:21:50 発信元:58.0.21.119
>>812
そうか…ちょっと図書館戦争読んでくる

あと勝手に役職増やしてもいいと思う?広報とか


817 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:24:45 発信元:119.230.62.153
>>814
勝手も何も、あれを中心にして考えなくていいよ

実際設定上ではもっと役職あるし、登場キャラも多かった
ほとんどが戦闘要員だったけど


820 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/06/13(日) 23:34:39 発信元:121.2.98.95
ラッセン? のパラドックスの作品が初出だったっけね?
改めて乙!


 
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