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 ※この作品は、図書館で行われた【 長編序章祭(仮) 】 にて投下された作品です。
 

454 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 13:51:24 発信元:218.216.163.208
 援助交際というものがあるがそれの恩恵にあやかっているのは何もテレビの中の人たちだけでなく
俺たちだって自然にそれを味わうことが出来るとかそんなことは露も思わずただただあの子の膣の感触を
俺は寒空の中外套を羽織りぶつくさと甘たるい缶コーヒー買いながら思い出すのであった。

 俺が良く分からない巻き込まれ方をした事件はよく分からないまま終わるわけではなく現実はかなり
非常であり俺の周りを一切無視して奴らは襲撃しそして奴らは妹者に殺されおまけになんとなく俺も殺される。

 さて今日も女子高生と援助交際といううはうはエンジョイ三昧を繰り広げ彼女にお礼の学問のスゝメを
連想させるあれなんかを幾らか手渡し帰路に着くのだがそうは言っても俺を待っている城はあまりに脆弱な
築何十年か得体の知れぬおんぼろアパートでありそれを不満に思っていたがその日だけは不満ではなかった。

 何故なら奴に出遭ってしまったから。

l从・∀・ノ!リ人「妹者のために讃美歌を歌え讃えるのじゃ。妹者のために死ぬのじゃ。のう、ドクオよ。さあ、さあ!
..        ほれ、ほれ! 早く妹者のために妹者によって殺されるのじゃ。こちらへ来い。殺して進ぜよう。
..        おや。お主が主へと忠誠を誓わねば――解っておるじゃろう? ほれ、解ったのならばこちらへ来い。
..        寸分違(たが)わぬ愚民は妹者によって殺されるしか能がないのじゃ! 妹者自らお主に存在意義を
..        与えてやっておるというのに生意気な童(わっぱ)じゃのう。早く! 妹者は殺戮(りく)りたくてしょうがないのじゃ」


455 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 13:54:00 発信元:218.216.163.208
 そんな出鱈目を並べて日に何度も俺を殺す奴に出遭ってしまったから。

 だから、奴に出遭わなければ、きっと、おんぼろアパートだって天国だったのかもしれないな、と俺は回想する。
回想するようではもう遅い。既に手遅れなのに気付かない振りをして、俺は一日を耐える。絶えぬ命を耐える。

 砂糖がふんだんに盛り込まれ、きっと気分と体調を著しく悪化させるであろうことが目に見えて舌で味わえてしまう、
その類稀なる甘さが売りの甘たる缶コーヒーのプルトップを俺は開けた。そこで、ふと、インスピレーションが働いた。
アニメ≪化物語≫のBGM『序章』が頭の中に流れ出した。目の前には缶コーヒー、その更に前には――

街灯。
.. ・ .・ ・ .・
「殺させろ」

という声が聞こえた。どこからだろうと考えるまでもなく、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが
発した言葉だ。いや、正確にはキスショットではなく、キスショットが現れた位置に座りこんでいる少女が、だ。

 集合住宅と聞くと機械的で、団地と聞くと温かい、そんなイメージを持つのは俺だけだろうか。しかし団地と集合住宅なんて
イルカとクジラ以上に違わないだろうからどちらでも良いが、とにかく主観的に、奴がいた街灯は、集合住宅の
それだったと思う。どこか切なく、そして機械的。「聞こえているのか、おい」俺は手元の缶コーヒーを啜った。刹那、

手元の缶コーヒーが消えた。

 まさに完全に消えてしまった。疑いようもないほど、跡形もなく、完膚なきまでに消えてしまっている。俺は目を見開いた。
直感的に、奴が缶コーヒーを消した方法を知ってしまったのは、俺が選ばれたからなのか否なのかは解らない。
俺は奴に選ばれてしまったんだ。一生を奴の奴隷として使えることに費やすことを決定付けられてしまった。これは悲劇だ。

 数歩歩くと、俺は奴の顔を認識することが出来た。絶世の美女でも何でもなく、それは――

l从・∀・ノ!リ人「どうした、人間。近こう寄れ」
 
 
458 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 13:56:18 発信元:218.216.163.208
 キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードではなく、忍野忍だった。簡潔に言うならば、それは幼女だった。
月明かりと街灯に照らされる妖艶な姿、なんてものはそこには微塵もなく、幼い体躯だけが放り出されていた。ただ、異形だった。
..・ ・
それには、胴体から下が存在していなかった。

 既に奴の魔法が掛けられていたのだろうか――俺はふらりと奴の方へ歩いて行ってしまった。そして奴は言う。

l从・∀・ノ!リ人「烙印≪レスティグマ≫」
                                                               ・ ・ .・ ・ ・ ・
 俺の左肩へ自分の右手を乗せ、か細い声でそう呟いた――瞬間、俺の胴体が吹き飛ばされた。ことを知覚していた。

('A`)「はぁぁぁあああああ!?」

 上半身と下半身の切断面より降り掛かる血飛沫を、俺は顔面で受け止めた。ぐちょぐちょで生温かいそれは
俺に性的快感を齎したが、残念ながら俺の陰茎その他生殖機能はあちら側へ持って行かれ、全く反応しなかった。

――って。
.       ・ .・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ .・ ・ .・ ・ ..・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ ..・ ・ .・ .・ ・ ・ .・ ・
('A`)「何で上半身と下半身が真っ二つに切断されているのに思考できているんだよおおおおお!」

 俺は吠えた。その声が奴の耳に届いたのかどうかは判断し難かった。何故なら俺は、奴の足の裏を最後に、
気を失っていたからだ。最後に記憶していることは、奴が俺の頭をトマトのように踏み潰したことだけ。ぐちゃり。


459 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 13:58:00 発信元:218.216.163.208
「活動を再開せよ」

そんな声が聞こえ、俺の意思とは関係なく、無意識に俺は立ち上がった。そこには奴がいた。

l从・∀・ノ!リ人「やあ、妹者が従順なる下僕よ。気分はどうじゃ? 優れるか? それとも優れぬか? いやいやそれとも
..        どちらでもないか? まあ、どんなことはどうでも良い。お主、記憶はあるか? 妹者が見込んだ男、
..        きっと聞くまでもないじゃろうが、一応、な。ほれ、自分の名前を言ってみよ。――"Enseigne un nom"」
                                          オートマチック
≪ぼくは自動的なんだよ≫。そんな誰かの声が聞こえてきそうなほど自動的に俺は言葉を紡いだ。

('A`)「露谷(つや)ドクオです」

俺の口を突いたのは、至極まともな返答だった。何故俺がこんな奴に返事をしなければならないのだろうという俺の
意思を完全に無視している。それは――俺だって、場の雰囲気で嘘だって吐く。しかし、今は嘘だろうと本当だろうと、
そんなことは全く関係なく、こいつと関わってはいけない――そう、俺は考えていたはずなのに。なのに、何故。

l从・∀・ノ!リ人「ふむ。ドクオ。妹者はのう、魔女なのじゃ」

 おいおいそりゃないぜセニョールと大槻ケンヂ並に思った俺は大槻ケンヂばりに、自分のことを妹者と名乗り、
俺のことを従順なる下僕と称する、忍野忍的ミクロ少女に聞き直す。というか、訊き返す。

('A`)「……魔女? 吸血鬼じゃなくて?」

l从・∀・ノ!リ人「お主、そいつは小説の読みすぎじゃな。それに講談社BOXは高いから、そうも無理して二冊も三冊も
..        五冊も七冊も買うでないぞ。更にパンドラで蹴語を読まずとも刀語を全巻買わずとも真庭語を買わずとも
..        真庭語の残りを期待せずとも良いのだぞ。それに何じゃ、西尾維新だとか森見登美彦だとか村上春樹
..        なんて、中々に『自分、読書青年です』といった感じが漂い格好悪いのじゃ。もう少し、分別を弁えるべき
..        じゃな。そう、妹者は魔女なのじゃ。ベルンカステルではないぞ? それに腐女子でもないのじゃ」


460 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 14:00:00 発信元:218.216.163.208
 長たらしくてとろとろに蕩けてしまいそうな長口上を聞き流す俺。何という通俗な魔女だ。まあ、数百年を平気で
生きちゃう魔女ならば、娯楽も欠かさずチェックするだろうが、それにしてもどれだけ講談社が好きなのだ。あと
こっそりひぐらしネタ入れても一瞬で気付かねえよ。腐女子も七々見奈波だってすぐに気付かなかったよ。

 そういえば、奴――妹者とまともに対峙したのは、今が初めてだったんだな、とふと、思う。
妹者はドレスを着ていた。薄く薄く薄く、すぐにでも破けて飛んで行ってしまいそうな、綺麗で繊細なドレス。

 ……ここ、どこだ? そんなありきたりな質問が今まで思い浮かばなかったことに苦笑する。定石では廃墟、か。

l从・∀・ノ!リ人「ここは妹者が城じゃ。どうじゃ? 風の通りが良く、虫も来ず、日当たり良好、それに適度に広い。
..        別に結界が張ってある学習塾跡でもなければ超能力者やサイボーグはいないのじゃ。がっかりしたか
..        のう。別にそこまで形式に則るわけではないのじゃ。形骸化されゆく吸血鬼というのも可笑しいじゃろう?
..        ここはのう、以前の妹者の奴隷の家じゃ。懐かしいのう。久々に殺されかけ、ここに出戻ってきたわけ
..        じゃ――ドクオ、お主の生命を遣ってな。無様じゃ。あんな失態を見せてしまった。しかし、そのお蔭で」

 お主という生贄を見付けたからの――そう言いそうになったように、俺には思えた。


461 :l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです:2010/05/29(土) 14:02:00 発信元:218.216.163.208
l从・∀・ノ!リ人「烙印≪レスティグマ≫をお主に焼き付けた。それは――あれじゃ、メールのRE:みたいなものじゃな。
..        スティグマを、お主へと返信したのじゃ。これでお主は名実共に不死の人間と相成った。どうじゃ?
..        不死の肉体というのは。心地良いか? それとも不便か? それともまだ分からぬか? きゃはははは」

 何を言っているか、全く理解出来なかった。

('A`)「不死?」

 俺は妹者によって、絶対に死ぬことがない身体にされてしまったのだ。何をされても死なない。

l从・∀・ノ!リ人「妹者はの、カニバリズムなのじゃ。誰かを殺すことで性的快感を得ることが出来る。どうじゃ?
..        面白いじゃろう。だから妹者には奴隷が必要なのじゃ。片時も離れることがなく、そして妹者が
..        気軽に何度でも殺せる相手がの。じゃがのう、しかしそれには愛称も必要じゃ。適当に選んで
..        そいつを殺すだけじゃ物足りんのじゃ。なので波長の合う人間を選び、そいつを眷属にし、妹者が
..        手によって惨殺してやるのじゃ。お主は幸運じゃぞ? ドクオよ。お前を殺したいのじゃ!」

 ――とか、何とか。

 こうして俺は不死の肉体を手に入れ、跪いて赤い爪を舐め、妹者に殺される日々を繰り返すことになるのだった。

                    l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです
                                      prologue



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コメント
No title
カニバリズムは殺人と等式じゃねーよ
食うことが素晴らしいんであって苦痛を与えたり殺したりすることに一ミリすら快感を感じねーよ
何でそれがわかんないんだ

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