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408 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/26(水) 10:34:42 発信元:59.135.38.144
誰もいない……投下するなら今のうち

まとめ
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-246.html

ついに最終回です。といっても前後編ですが……

よろしければお付き合い下さいませ



409 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 1/20:2010/05/26(水) 10:37:46 発信元:59.135.38.146




ζ(- - ζ「……」スゥ、スゥ

ζ(゚ー゚*ζ「……ん……」パチッ

(*゚∀゚)「あっ! お姉様!! おはようございます!」

ζ(゚ー゚*ζ「あら……ドゥウンヤザード……おはよう……」

(*゚∀゚)「こんな時間までお姉様が眠っているなんて、珍しいですね。お父様はもうお仕事に向かわれましたよ?」

ζ(゚ー゚*ζ「……なんだか、頭がボーッとしていて……昨日のことも曖昧にしか覚えていないの……」

(*゚∀゚)「そうなんですか!? それなら家事はわたしに任せて、もう少しお休みしてください!」

ζ(゚ー゚*ζ「……そうしようかしら……」

(*゚∀゚)「お体は大事にしなくてはいけませんよ? ましてや夜更かしなんて、健康の大敵です!」

ζ(゚ー゚*ζ(……昨日私は、隣国の王との会見に臨み帰ってきた)

ζ(゚ー゚*ζ(けれど、その後のことがうっすらとしか思い出せない。なんだか、夢でも見ていたような……)

(*゚∀゚)「どうかなさいましたか? お姉様」



410 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 2/20:2010/05/26(水) 10:40:49 発信元:59.135.38.145
ζ(゚ー゚*ζ「……いえ、なんでもありません。ありがとう、ドゥウンヤザード」

(*゚∀゚)「そうですか? それならいいんですが。昨日のお姉様はとても見ていられない状況でしたから、心配しました」

ζ(゚ー゚*ζ「昨日の私……? それは、どういった状況だったのです?」

(*゚∀゚)「そんなことも忘れてしまわれたのですか? 昨日のお姉様は、帰ってくるなり

    浮わついた様子で、何か意味の分からないことをたくさん喋っていたじゃないですか」

ζ(゚ー゚*ζ「……全く記憶にないわ……」

(*゚∀゚)「それもそうでしょうね。だってお姉様、王様に求婚されたなんて、変なことを口走っていたんですもの」

ζ(゚ー゚;ζ「えっ!?」

(*゚∀゚)「いくら混乱極まっていたからって、数日前に拒絶された相手から求婚なんて、あり得ませんよね」

(*゚∀゚)「けど良かった! お姉様が元気になられたみたいで……」

ζ( ー *ζ「……」

(*゚∀゚)「……お姉様?」

ζ(;ー;*ζ「……」ポロッ

(;*゚∀゚)「!?」



411 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 3/20:2010/05/26(水) 10:44:03 発信元:59.135.38.149
ζ(;ー;*ζ「……」ポロッ、ポロポロ

(;*゚∀゚)「お、お姉様!? なんで泣いているんですか!?」

ζ(;ー;*ζ「……良かった……夢じゃなかったんだ……」

(;*゚∀゚)「何がですかっ!? もしかして、私がお姉様の機嫌を損ねるようなことをしてしまったのですか!?」

ζ(っー;*ζ「いえ……そうじゃないの……ただ、昨日のことがあまりに幸せ過ぎて、もしかしたら夢だったんじゃと思ったから……」

(*゚∀゚)「昨日のこととは、一体何ですか!? 私を仲間外れにしないで下さいまし!!」

ζ(゚ー゚*ζ「そうね。あなたには話しておこうかしら……」


・・・・・


(;*゚∀゚)「……!!」

ζ(゚ー゚*ζ「何を絶句しているのですか。王に求婚されたことなら、昨日も私から聞いていたのでしょう?」

(#*゚∀゚)「それだけじゃあありません!!」

(#*゚∀゚)「何ですか! 王につれなくされたと思ったら隣国との和平交渉!? しかもお姉様が交渉の材料にされそうだった!?」

(#*゚∀゚)「なんでわたしに話してくれなかったのですか!! あまりに薄情が過ぎるじゃありませんか!!」

ζ(゚ー゚*ζ「これは、国家の存続に関わる大事だったのです。お前が私の妹と言っても、軽々しく他言できることではなかったの」



412 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 4/20:2010/05/26(水) 10:47:40 発信元:59.135.38.149
(*゚∀゚)「それにしたって、お姉様と国民を計りにかけるなんて……!」

ζ(゚ー゚*ζ「王様は私を渡すことを、明確に拒否して下さいました。怒りの矛先を向けるのは、筋違いですよ?」

(*゚∀゚)「たとえそうであっても、わたしは納得いきません!」

ζ(゚ー゚*ζ「過ぎた話を蒸し返しては、王に子供だと笑われます。しゃんとなさい、ドゥウンヤザード」

(*゚∀゚)「むむぅっ……よし、決めた!」

ζ(゚ー゚*ζ「どうしたの? 急に立ち上がったりして」

(*゚∀゚)「わたしは今から、王のもとへ直談判しに参ります! どうか止めないで下さいまし!!」

ζ(゚ー゚*ζ「駄目よ、ドゥウンヤザード。お呼びもかからないのに出向いては、王の政務の邪魔をすることになります」

(*゚∀゚)「止めないで下さいと言ったはずです! わたしの怒りはもはや、王様にぶつけるしか解消しようがないのですから!」

ζ(゚ー゚*ζ(困った子ね……直情的で、一本気で。仕方ない、私が一緒についてゆけば、そこまで事態は大きくならないはず)

ζ(゚ー゚*ζ「……分かりました。けれど、決して王に失礼な発言をしてはなりませんよ?」

(*゚∀゚)「もっちろんですとも!!」

ζ(゚ー゚;ζ(……すごく、不安だわ)

 
 
414 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 5/20:2010/05/26(水) 10:50:08 発信元:59.135.38.144
――――

(´・ω・`)「王様、失礼致します」

/ ,' 3 「大臣か。どうした?」

(´・ω・`)「はっ。只今隣国へ使者を遣わし、和平の最終交渉へ手筈を整えました」

/ ,' 3 「仕事が早いな。誉めてつかわすぞ」

(´-ω-`)「私は昨日までの反省を込めて、せめてこの仕事だけはと手早に取りかからせていただいただけにございます」

/ ,' 3 「……ふっ」

(´・ω・`)「…いかがなさいましたか?」

/ ,' 3 「いや、そちの弁がシェエラザードのそれと似てきたのでな。子が親に似るではなく、

    親が子に似るということもあるのだなと、感心したまでのことよ」

(´・ω・`)「またそのような戯れ言を……何か、王は昨日よりひどく浮かれているようですな」

/ ,' 3 「余が浮かれているか? ……ふむ、あながち否定は出来ぬな」

(´・ω・`)「いかに和平の成った直後とはいえ、威厳を損なうようなことは控えて下さいまし」

/ ,' 3 「そうか。重臣たるそちが言うのだから、それ相応に浮かれていたのであろうな」



415 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 6/20:2010/05/26(水) 10:53:26 発信元:59.135.38.145
<ワーワーギャーギャー

/ ,' 3 「……む? なにやら、外が騒がしいな」

(´・ω・`)「何事かあったのでしょうか。ちょっと見て参ります」

(#*゚∀゚)「どーして通してくれないのですか!? この前までは普通に中に入れたのにっ!!」

(#'A`)「お前のような怪しいものが、普通に入れてたまるものか!!」

(´・ω・`)「どうした、衛兵。何か問題でも起こったか?」

('A`)「あ、これは大臣様。ちょうどよかった。実は、これなる娘が大臣様の娘を騙り、城中へ入ろうとしていたのです」

(*゚∀゚)「あっ、お父様ぁ!!」

(;´・ω・`)「ドゥウンヤザード!? お前、何をしている!?」

(;'A`)「へ……? これなる娘は、本当に大臣様の娘でいらっしゃる……?」

(´・ω・`)「そうか。そちは入隊してまだ間がなかったな。これは確かに、私の娘ドゥウンヤザードである」

(;'A`)「こっ、これは失礼しました! どうぞお通りください!」

(´・ω・`)「……いや、待て。ドゥウンヤザードよ、お前はここへ一体何をしにきた?」

(*゚∀゚)「はい! わたしは、我が国の王様に意見をばするため、ここへ直状を携えて来たのです!」

(;´・ω・`)「はぁ!?」



416 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 7/20:2010/05/26(水) 10:59:23 発信元:59.135.38.149
ζ(゚ー゚*ζ「お父様、これより先は私が説明を……」

(;´・ω・`)「お、おぉ。シェエラザードよ。お前もおったのか、助かったぞ」

―――――

ζ(゚ー゚*ζ「……と、いう訳なのです」

(;´・ω・`)「……」

(;'A`)「大臣様が絶句しておられる……」

(´・ω・`)「……ドゥウンヤザード。お前、直状を持つということがどういうことか、しかと分かっておるのか?」

(*゚∀゚)「はい! 直状とは、王への不満を筆にてしたためた申告書であります!!」

(´・ω・`)「お前が王に、何の不満があるというのだ」

(*゚∀゚)「大アリです! お姉様を山車にされた上にわたしだけ除け者なんて、許せません!」

ζ(゚ー゚*ζ「私も、そのような不満をしたためるものではないと諭したのですが、聞き入れなくて……」

(´-ω-`)「……衛兵よ。そこな娘はやはり我が娘ではなかった。お引き取り願ってくれ」

(;*゚∀゚)「えぇえぇっ!?」

(;'A`)「は……しかし、良いのですか?」

(´・ω・`)「構わん。出来るだけ早く、なるべく遠くへ行ってもらってくれ」



417 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 8/20:2010/05/26(水) 11:02:06 発信元:59.135.38.142
(´・ω・`)「シェエラザード、お前は何かここへ用はあるか?」

ζ(゚ー゚*ζ「では、少しばかり王様へお目通し願えれば……」

(´・ω・`)「分かった。ならば今から、王へ意向を伺いにいこう」

(;*゚∀゚)「ちょ、ちょっと待って! またわたしだけ除け者ですか!? 酷いですぅ!!」

(´・ω・`)「お前はそちらの衛兵に、相手でもしてもらっていろ」

('A`)(えぇ~……)

(´・ω・`)「では、行こうか」

ζ(゚ー゚*ζ「……少し可哀想だったでしょうか」

(´・ω・`)「ああまでせねば、あやつは懲りまいて。無用な恥は末代まで残る故、

     そろそろドゥウンヤザードにも大人になってもらわねばな」

ζ(^ー^*ζ「それもそうですね」

(;*゚∀゚)「こらー! 二人ともわたしを置いていくなー!!」

('A`)(はぁ……喧し……)

・・・



419 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 9/20:2010/05/26(水) 11:05:35 発信元:59.135.38.150
(´・ω・`)「王様、度々失礼致します」

/ ,' 3 「どうした。外で何ぞ問題でも起こっていたか?」

(´・ω・`)「いえ、そうではなく。ただいまシェエラザードめが、王にお目見えしたいと申し来ているのですが、お通ししてもよろしいでしょうか?」

/ ,' 3 「む……そうか。入ってもよいぞ」

(´-ω-`)「ははっ…」

ζ(゚ー゚*ζ「失礼致します。王様、ご機嫌麗しゅう…」

/ ,' 3 「うむ、昨夜は大義であったな。そちの働きは誠、値千金であった」

ζ(゚ー゚*ζ「お褒めに預かり、光栄にございます」

/ ,' 3 「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

/ ,' 3 「……何やら、語る言葉が出てこぬな。何を喋ればよいのやら……」

ζ(゚ー゚*ζ「あの……お疲れのようでしたら、私はまた出直して参りますが……」

/ ,' 3 「いや、よい。そちこそ、昨日は弁舌の限りを尽くした故に、疲れ果てたのではないか?」

ζ(゚ー゚*ζ「……そのことなのですが……」

/ ,' 3 「む?」



420 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 10/20:2010/05/26(水) 11:11:49 発信元:59.135.38.148
ζ(゚ー゚*ζ「私はどうやら、昨日帰宅しましてから、軽い興奮状態にあったようで……」

ζ(゚ー゚*ζ「昨夜、王様とどんな会話をしましたか、覚えていないのです」

/ ,' 3 「なんだと?」

ζ(゚ー゚*ζ「うっすらと、何か嬉しいことを言われたような記憶はあるのですが、よろしければ

      王様の口から、私に何があったかを教えて下さいませんでしょうか……?」

/ ,' 3 「むぅ……そちは、あれを覚えておらぬというか」

ζ(゚ー゚*ζ「はい。誠に申し訳ありませんが……」

/ ,' 3 「……致し方ないな。なれば、今一度余の口から、そちへ語って聞かせてやろう」

ζ(゚ー゚*ζ「はい、私がうっかりしていた故に、ご迷惑をおかけします」

―――――



421 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 11/20:2010/05/26(水) 11:22:56 発信元:59.135.38.143
―――――

/ ,' 3 「シェエラザードよ。余はそちを愛しておる」

/ ,' 3 「願わくは我が妃となり、この国の行く末を、共に見守ってはくれぬか?」

ζ(゚ー゚*ζ「!!」

/ ,' 3 「驚いたか? さもあろうな。しかし、答えはしかと聞かせてもらうぞ」

ζ(゚ー゚*ζ「……王様、私は嬉しゅうございます。今、この一時のみとはいえ、妃にして下さると言って下さって」

/ ,' 3 「む……ちょっと待て。そちは、何を言っておるのだ?」

ζ(゚ー゚*ζ「王は私を労うために、わざわざ私へ妃になれと申し、夢を見させて下さったのでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ「私は全てを理解しております。その王のお心遣いだけで、充分満足でございます」

/ ,' 3 「……馬鹿者が」

ζ(゚ー゚*ζ「……えっ?」

/ ,' 3 「そちは、余が何の感情も抱かぬ相手へ、愛しておるなどと言うと思っておるのか?」

ζ(゚ー゚*ζ「……それは……」

/ ,' 3 「余がそちに愛していると言ったは、偽らざる本心からのことじゃ。誤っても、そちへ対する気遣いなどではない」



422 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 12/20:2010/05/26(水) 11:26:16 発信元:59.135.38.147
ζ(゚ー゚*ζ「……ならば、私の意向なぞお尋ねにならずに、ただ妃になれと命じて下されば良かったのでは……?」

/ ,' 3 「いや。こればかりは、そちの意思を無視してはいかぬと思えてな」

/ ,' 3 「どうか、シェエラザード。夢の娘らと共に、余の元へ来る気はないか? とはいえ余の方にこそ、そちを迎える資格なぞあるのかは分からぬがな」

ζ(゚ー゚*ζ「……なれば私も、お答え申し上げまする」

ζ(゚ー゚*ζ「私も、王様を愛してございます。この思いは、終生変わることはございません」

/ ,' 3 「……余は、権力を傘に着て妃と娘らを殺めた、大罪人であるぞ?」

ζ(゚ー゚*ζ「なれば私も、王と共に生涯をお妃様と娘らの鎮魂に捧げましょう。それではいけませんか?」

/ ,' 3 「……そちは、それでいいと申すのか」

ζ(゚ー゚*ζ「互いに寄り添いあう者が、助け合わずして何の人生でしょう」

ζ(゚ー゚*ζ「ですから、私からもお願い致します。どうか私を王の伴侶とし、共に歩むことをお許し下さいませ」

/ ,' 3 「……ふむ。何やら、そちに褒美を与えるつもりが、逆になってしまったようだな」

ζ(゚ー゚*ζ「逆、でございますか?」

/ ,' 3 「そうじゃ。そちの言葉によって、余の心はまた救われた」

/ ,' 3 「礼を言おう、シェエラザード。そして残りの人生を、余と共に力の限り生きて欲しい。頼む」

ζ(^ヮ^*ζ「……はい!」



423 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 13/20:2010/05/26(水) 11:29:36 発信元:59.135.38.143
―――――

/ ,' 3 「……これが昨夜の顛末である。言われてみれば、確かにそちはその後、どことなく浮わついていたようにも思うな」

ζ(゚ー゚*ζ「……左様でございましたか。王様の前でそのような姿を見せたとは、恥ずかしい限りにございます」

/ ,' 3 「はっはっ。娘たる者、時には浮かれ騒ぐ様を見せても、恥ずかしくなぞあるまいて」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい、ありがとうございます」

/ ,' 3 「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

/ ,' 3 「……どうした。さっきからなぜ黙る? シェエラザードよ」

ζ(゚ー゚*ζ「王様の方こそ、何か語りかけて下さいまし」

/ ,' 3 「む……そうだな。なれば、いつものように、夢の娘の話をしてはくれぬか。それならそちも、滞りなく話すことが出来よう」

ζ(゚ー゚*ζ「はい……承知いたしました」

/ ,' 3 「うむ」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

/ ,' 3 「……」



424 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 14/20:2010/05/26(水) 11:33:31 発信元:59.135.38.147
ζ(゚ー゚*ζ「……駄目です。王様」

/ ,' 3 「むぅ?」

ζ(゚ー゚*ζ「今日は何故か、何のお話も思い浮かびません」

ζ(゚ー゚*ζ「いつもでしたら、その時その時の状況にふさわしい娘を思い出すのですが、今日は何も……」

ζ(゚ー゚*ζ「それになんだか、王のお顔まで、昨日までとはまるで違って見えるようで……」

/ ,' 3 「……実はな、シェエラザード。余も似たようなことを今、思っておった」

ζ(゚ー゚*ζ「え……王様もでございますか?」

/ ,' 3 「うむ。己が口から求婚の話なぞしたせいか、照れ臭さが走ってそちの顔がまともに見れん」

/ ,' 3 「好いているのに顔が合わせられぬなぞ、余はまるで子供のようだな」

ζ(゚ー゚*ζ「……あぁ、私は本当に、王様のお妃になれるのですね。たった今、ようやくそれが実感出来ました」

/ ,' 3 「……なれば、シェエラザードよ。余の近くへ寄り、手を差し出せ」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい」

/ ,' 3 「……時が来るまで、こうして手を繋いでいよう。そちには女々しくも写ろうが、今はそれが一等良い気がしてな」

ζ(゚ー゚*ζ「よろしゅうございます……」



425 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 15/20:2010/05/26(水) 11:38:57 発信元:59.135.38.150
/ ,' 3 「……そちとこうして手を繋ぐのは、二度目であったか」

ζ(゚ー゚*ζ「はい……」

/ ,' 3 「不思議なものだな。あの時は、こうしてそちと手を取り合う日が来ようとは、思ってもみなかった」

ζ(゚ー゚*ζ「私は、いつかこうなれば良いと、微かな願望を抱いておりました。その願いが叶い、私は幸せにございます」

/ ,' 3 「……そうであったか」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい」

/ ,' 3 「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」



426 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 16/20:2010/05/26(水) 11:42:01 発信元:59.135.38.146
【ほぼ無反応】

/ ,' 3 「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

/ ,' 3 「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……王様?」

/ ,' 3 「……何じゃ?」

ζ(゚ー゚*ζ「愛しております。未来永劫、片時も忘るることなく、愛しております」

/ ,' 3 「安心せい。余とて、そちと気持ちを同じうしておる」

ζ(゚ー゚*ζ「はい……」

/ ,' 3 「……」

ζ(^ー^*ζ「……言葉少なに分かりあえる今のような関係も、また素敵なものでございますね」ニコリ

/ ,' 3 「そうだな……」

ζ(^ー^*ζ「……」

―――――



428 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 17/20:2010/05/26(水) 11:47:24 発信元:59.135.38.143
―――――

(´・ω・`)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「お父様、お待たせ致しました。王様への用は済みました故、ドゥウンヤザードと帰宅しようと思います」

(´・ω・`)「……そうか」

ζ(゚ー゚*ζ「……あの、お父様。帰る前に、少しお話をしてもよろしいですか……?」

(´・ω・`)「話とは何じゃ? 王との親密な仲でも、語って聞かせるつもりか?」

ζ(゚ー゚*ζ「あ……いえ……」

(´・ω・`)「馬鹿者。そんなことは言われんでもとうに気付いておったわ」

ζ(゚ー゚;ζ「あっ……」

(´・ω・`)「昨夜二人が共に馬を走らせ、その後急にそわそわしだしたのであれば、何かあったのは明白であろう」

ζ(゚ー゚*ζ「……その通りですね。申し訳ございません」

(´・ω・`)「案ずるな。お前と王とのことを、今さら否定したりはしない」

ζ(゚ー゚*ζ「……」



430 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 18/20:2010/05/26(水) 12:00:50 発信元:59.135.38.141
(´・ω・`)「お前がシャハリヤール王様に心惹かれていたのは、前から知っていた。そして、それを不安にも思うていたさ」

(´・ω・`)「しかし、お前は既に王様にとって、無くてはならない者になってしまっておるようだな」

ζ(゚ー゚*ζ「……そうでございますか?」

(´・ω・`)「ああ、勿論だとも。なれば、王の忠臣を自負する私が、止める術は持つまい」

(´・ω・`)「王との関係は、そちの好きにすればよい。そして然るべき所へ収まる時がくれば、その時は私へ報告してくれ」

ζ(゚ー゚*ζ「……あの、実は……」

(´・ω・`)「どうした?」

ζ(゚ー゚*ζ「……大変申しにくいことなのですが、昨夜、私は王様から求婚を受けました」

(´・ω・`)「……!!」

ζ(゚ー゚*ζ「お父様にはお話せねばと思っていたのですが、昨日の今日でしたのでその機会がなく……」

(´・ω・`)「……左様か。それで、お前の返答は?」

ζ(゚ー゚*ζ「……お受け致したいと、思っております」

(´-ω-`)「……そうか」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい」



431 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 19/20:2010/05/26(水) 12:02:40 発信元:59.135.38.149
(´・ω・`)「シェエラザードよ」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい」

(´・ω・`)「お前の幸せがどこにあるのか、私にはついぞ分からなかったが……私が常に、

     お前が幸せならんと願っていることだけは、忘れてくれるなよ」

ζ(゚ー゚*ζ「……承知致しております」

(´・ω・`)「おめでとう、シェエラザード。どうか、幸せになっておくれ。この不肖の父からの、せめてもの願いだ」

ζ(゚ー゚*ζ「……はい。お父様」



・・・



432 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 20/20:2010/05/26(水) 12:04:32 発信元:59.135.38.143




それから一週間の後、二人は正式に結ばれた。

婚姻は慎ましく、ごく近しい身内と臣下の数名を伴うのみであったが
王と娘の顔は、それはそれは晴れがましいものであったという。

臣下の一人が語った、「まるで太陽と月が結ばれたようだ」という言の葉が
それを如実に表しているだろう。

そして、婚姻から二年と少し経った、ある夜の日のこと……。








433 :/ ,' 3 新ジャンル千夜一夜のようですζ(゚ー゚*ζ 20/20:2010/05/26(水) 12:08:33 発信元:59.135.38.146
以上、後半へ続きます

左様の誤字はずっと気づかなかった…言われても気づかなかったくらいだからずっとそう書いてたはず

参考新ジャンル一覧

ほぼ無反応…http://imihu.blog30.fc2.com/blog-entry-2003.html

それではまた後半で会いましょう ノシ



477 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/26(水) 22:36:22 発信元:59.135.38.145
流れ切ってすみませんが、新ジャンル千夜一夜の者です
昨日、前後編にして今日投下すると言いましたが
後編に致命的な間違いを発見したため、修正して明日の夜に投下することにします……

申し訳ないです



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