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66 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:10:58.99 ID:DCx8OxpvO
('A`)「あーぁ、ちくしょう。」

朝起きて最初に聞いた音は八畳の狭っ苦しい部屋に響く雨音だった。
彼は、誰に言うでもなくボヤいた。
まぁ、と溜めるように間をあけて一言。

('A`)「ひきこもりだから関係ないんですがね。」

大きくノビをして洗面所へ向かう。
顔を洗っても締まりがない顔に眼鏡をかければ完成だ。
どこにでもいるキモオタAがそこにいる。

('A`)「さて、飯でも食いますかね。」

一人暮らしになって独り言が増えた。
誰に投げかけたわけでもない言葉は、壁に跳ね返り霧散していった。

('A`)「………」


67 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:12:12.65 ID:DCx8OxpvO
彼は冷蔵庫に向かわずポットへ向かった。
冷蔵庫はもう飾りと化していて電源すら入ってない始末だ。
もちろん三食インスタント、不健康の極みだ。

('A`)ズーズズッズズッ
(;'A`)「っ!?ごほっ!!がはっ!!」

どうやら気管に麺が入り込もうとしたらしい。

('∫A`)「あ…鼻から麺がでてる。」
('A`)「ふん!!」ニュルン
('∫A`)ニュルン「…」
('∫A`)「ウツダシノウ…」

麺を鼻から垂らしたままいそいそと天井にロープを吊そうとしている変態がいた。

「なにしてるの?」
('∫A`)「うるせぇ。今日、雨だからテルテル坊主するんだよ。」
「本体は?」
(#'∫A`)「うるせぇってんだろ!!俺を吊るんだよ!!」
「なぁんだ、同類か。」

ここでハッとする彼。
ここは八畳一間の木造ボロアパートの一部屋。
そして、一人暮らし。
一人暮らしということは同居人はいない。
じゃあ、声の主は一体誰だ?
彼は声が聞こえた方向へ顔を向けた。


69 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:13:24.82 ID:DCx8OxpvO
ξ゚⊿゚)ξ

そこにいたのは彼と同じ歳ぐらいの綺麗な女性だった。

('∫A`)「っ!?」

彼女は目が合うと
 
ξ゚⊿゚)ξ「ぶふっwwwwwwwwww」

盛大に噴いた。
人の顔をみて噴くとはずいぶんなご挨拶だと非難の目を向ける彼。
それを感じたのか、彼女は繕うように言葉を発した。

ξ;∀;)ξ「だってwwwww鼻からwwwww麺がwwwwwきめぇwwwww振り向いたらほっぺにぺちってwwwwwお腹痛いwwwwwwwwww。」

あははははと涙を流しながら大笑いする。
もはや繕えていない。

彼は恥ずかしかったのか顔を赤くしながらティッシュでつまみ、麺を包んで捨てた。

ξ;∀;)ξ「はーwwwwwはーwwwww」
('A`)「いつまで笑ってんの!?」
ξ;∀;)ξ「だってwwwwwぺちってwwwww思い出したらまたwwwwwもうだめwwwww」
('A`)「ヤッパリシノウ…」
ξ;∀;)ξ「待って待ってwwwwwもう笑わないからwwwww」


70 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:14:51.92 ID:DCx8OxpvO
彼女が落ちついたのは、それから更に五分後だった。

('A`)「…落ち着いた?」
ξ゚⊿゚)ξ「…はい。」

出会い頭に大爆笑したのは、彼女からしても恥ずかしかったようだ。

('A`)「それで、聞きたい事があるんだけど、まz(ry…」
ξ゚⊿゚)ξ「なになに?年齢とスリーサイズなら教えないわよ。まぁ、まずは名前は知っとかないとね。私の名前はツンよ。」
('A`)「ちぇっ…なんだよぅ~ケチ~。じゃねぇ!!俺が聞きたいのh(ry…」
ξ゚⊿゚)ξ「そういえばあんたの名前は?」
('A`)「あっ…ドクオと申します。よろしく~。」

律儀に深々と頭を下げて挨拶をするドクオ。

ξ゚⊿゚)ξ「そう、よろしくね。」
(#'A`)「じゃなくて!!人の話を聞け!!どうやって入ってきた!!なぜ地面から浮いてる!!」
ξ゚⊿゚)ξ「うっさいわねぇ。まず、どうやって入ったか。これは簡単すり抜けてきた。」
(;'A`)「すり抜け…えっ?」
ξ゚⊿゚)ξ「次になぜ浮いてるか。そういう気分だから、別に床の上に立つことも出来るわ。ほら。」
(;'A`)「えっ?えっ?」

混乱するドクオをよそにスルスルと降りてきて地に足をつけるツン。
一方、ドクオはわけがわからなくて頭がショートしているようだ。


71 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:16:04.98 ID:DCx8OxpvO
ξ゚⊿゚)ξ「物わかりが悪いわねー。そりゃ、またには宙に浮く人間だっているわ。」
('A`)「あるあr…ねぇよ…。きっちり省かず説明してくれ。」

ガックリと肩を落とすドクオ。
仕方ないわね、とツンはめんどくさそうに口を開いた。

ξ゚⊿゚)ξ「まず、私はテルテル坊主の神様よ。雨の間だけこの世界にこれるの。」
('A`)「へぇー、そうなのかー。」
(#'A`)「って、納得できるか!!」
ξ゚⊿゚)ξ「仕方ないじゃない事実なんだから~。」
('A`)「…まぁ、いいや。なんで、俺のところに?」
ξ゚⊿゚)ξ「あら?今度は物わかりがいいわね。」
('A`)「うるせぇ。実際目の前にいるんだから納得せざるをえんだろ。で、なんで?」
ξ゚⊿゚)ξ「焦る男は嫌われるわよ~。あんた、軒先にテルテル坊主吊してたでしょ?」

そういえば、とドクオは思い出した顔をする。
しかし、それだけでは理由にならない。
軒先にテルテル坊主を吊してる奴なんてごまんといる。
なのに、なぜ俺なのだ、と思考を巡らす。

ξ゚⊿゚)ξ「他にも理由はあるけれども、まぁ、わかるでしょ?」
('A`)「まぁ、そのナリをみればな。」

同類か、なるほど、とドクオは得心の言った顔をする。

ぐぅ~

間抜けた音が部屋に響く。


72 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:16:55.66 ID:DCx8OxpvO
('A`)「…腹…減るの?」
ξ///)ξ「うっさいわね!!朝ご飯食べてないの!!」
('A`)「…ウチはインスタントしかないよ?」
ξ゚⊿゚)ξ「…」

ξ^⊿^)ξニコッ
(;^A^)ニ、ニコッ

思わず笑顔で返したが、ツンからこの世のものとは思えない、まがまがしい殺気が放たれている。
笑顔なのに、だ。
これは従わざるをえない。

('A`)「買い出しに行って参ります。」
ξ゚⊿゚)ξ「うむ、よろしい。」

ビシッと最敬礼し、財布と傘だけもって慌てて出掛ける。
目指すは徒歩五分の位置にあるスーパーだ。



73 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:18:09.72 ID:DCx8OxpvO
ξ゚⊿゚)ξ「…どうやら行ったみたいね。」
キョロキョロと部屋を見渡すツン。
フィギュアやらタペストリー、ゲームやらで雑然とした印象を受ける部屋だ。

ξ;-⊿-)ξ「どうやらはずれクジを引いたみたいね。」

ゴソゴソと家捜しをし始める。
まずは、この部屋唯一の収納の押入をあける。

ξ゚⊿゚)ξ「っ!?これは!!」

ツンはAVを見つけた!!チロリーン

ξ゚⊿゚)ξ「臭○、下○生、くり○むレモンなどなど…アニメばっか…てゆうか、いくつよアイツ…。あれ?」

ツンはエロゲを見つけた!!チロリーン

ξ゚⊿゚)ξ「つよ○す…、処○はお○さまに恋してる…、フォ○チュンアテリアルなどなど…、どんだけ持ってんのよ。」

押入の下の段ほぼ全部がそれらで占められている。
ドン引きレベルである。
調べるのが嫌になったツンは、所在なさげに窓の外の景色を眺めだす。
まだ、雨は降り続いている。

ξ゚⊿゚)ξ「一気にする事が無くなったわ。だからと言って、これ以上調べたくもないけど。」

ボーっと通りを足早に行き交う人々を眺めていた。
 _,
ξ゚⊿゚)ξ「ん?」


74 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:19:08.33 ID:DCx8OxpvO
~時間は少し戻ってドクオサイド~

('A`)「はぁ~、なんてったって俺がこんな事を。」

トボトボとスーパーまでの道のりを歩む。

(#'A`)(だいたい、神様ってんなら腹なんか減らねぇだろ!!いや、偏見ではあるけども!!)

などと考えながら、ふと気づいた。

('A`)(あ…"アレ"忘れたわ。まぁ、たぶんなくても大丈夫だろ。)

やけにぼやける視界でしばらく歩いていると、スーパーが見えてきた。

('A`)(さぁて、なに作ってやるかな…。)
そんなことを考えている自分の顔が少し緩んでいる事に気づいた。

('A`)(いつ以来だったかな?人に飯を作るなんて。)

思い出に耽るでもなく、すぐに朝飯に思考を戻した。

('A`)「さっぱりでいくか。朝だし。」

('A`)(サラダにオニオンスープ…あとは…エッグトーストでいいか…)


75 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:21:31.35 ID:DCx8OxpvO
(*゚ー゚)「いらっしゃいま…せー。」
('A`)「…」

店員が一瞬固まる。
ドクオはいつものことだとスルーする。
そんなに酷い顔かと心の中で嘆く。

(*゚ー゚)「お会計が86円でーす。」
('A`)「ちょうどねぇな。136円からいいっすか?」
(*゚ー゚)「はぁい…あれ?これ50円だからちょうどですね。」
('A`)「あ…マジだ。すいませんね。」
(*^ー^)「いえいえ、また来てくださいね。」

とびっきりの笑顔を向けられ、軽く会釈で返す。
そそくさと商品をつめて店内を後にする。
チラッと後ろを見るとさっきの店員がこっちを見てひそひそ話していた。
おおかた、自分を貶める内容なんだろうと、ドクオは重い足取りで帰途についた。

('A`)(あそこのスーパー、gで量り売りしてくれるから便利だわ。でも、店員がな…。)

行きとは違いわりと早くついた気がする。
実際は、同じぐらいの時間しかかかってない。
傘にあたる雨音がやけに耳につく騒がしさの気がして鬱陶しかった。


77 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:22:27.07 ID:DCx8OxpvO
ガチャッ

('A`)「…」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、おかえり。」
(;'A`)「お、おぅ…。」
ξ゚⊿゚)ξ「人がおかえりって言ってんだから挨拶ぐらいしなさいよ。」

一瞬身じろぎするドクオ。
幼少から鍵っ子だったうえに、最近ではひきこもりのドクオには、
『ただいま』という言葉はこの上なく気恥ずかしいものだった。

(;'A`)「た、だいま…。」
ξ゚⊿゚)ξ「…フン、まぁよしとしましょう。材料なに買ってきたの?自分で作るわ。」
('A`)「いいよ。…俺が作る。」
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ~、意外ね。料理できたの?」
('A`)「…あまり得意じゃないけどね。」
ξ゚⊿゚)ξ「そ、まぁ食べれる物なら気にしないわ。」
('A`)「ちょっと、待ってて。」

ガチャガチャとフライパンやら鍋をだす音が部屋に響く。
ツンは窓辺に座して、景色を眺めたままドクオに話しかけた。


78 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:23:12.80 ID:DCx8OxpvO
ξ゚⊿゚)ξ「そういえば、さ…。」
('A`)「…なに?」
ξ゚⊿゚)ξ「さっき、あんたが帰ってくるぐらいにすごいイケメン見かけたのよ。」
('A`)「ふ~ん。」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたと似た服着てたのよ。」
('A`)「なにが言いたいの?」
ξ゚⊿゚)ξ「同じ格好でもえらい違いだなと思ってね。あんなイケメンと同棲してみたいわ。」
('A`)「…あぁ、あまりの酷い言われように火加減を間違えてしまいそうだ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「不味かったら殺す。」
(;'A`)「は、はひ。」

ツンの刺さるような視線に生きた心地がしない中、必死で料理にいそしむドクオ。
頭の中では、カエルがヘビに睨まれたらこんな気分なんだろうな、なんてことを考えていた。



79 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:23:56.48 ID:DCx8OxpvO
~10分後~

(;'A`)「出来ました。」
ξ゚⊿゚)ξ「ふむ、見た目は悪くないわね。」
(;'A`)「久しぶりだから自信ない。」
ξ゚⊿゚)ξ「食べてみなきゃわからないわね。いただきます。」

行儀よく口へスープを運ぶツン。
それをはらはらしながら見守るドクオ。

ξ゚⊿゚)ξ「…」
(;'A`)「い、如何でしょう…?」
ξ*゚⊿゚)ξ「おいしいじゃない!!なにが得意じゃないよ!!殴るわよ!!」
(;'A`)「お、お褒めにあずかり光栄です。殴らないで。」

テンポよく料理を、口へ運んでいくツン。
なんだか幸せそうだなとボンヤリその様を見続けるドクオ。




80 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:25:43.40 ID:DCx8OxpvO
ξ*゚⊿゚)ξ「はぁ、満腹~。ごちそうさま。」
('A`)「そんなにおいしかった?」
ξ*゚⊿゚)ξ「お店開けるレベルよ!!悔しいったらないわ!!」
(*'A`)「ど、どうもありがとうございます。」

いそいそと食器を片づけながら赤らむ。
恥ずかしいのが五割、嬉しいのが五割といったところだ。
不意にツンの苦しむ声が聞こえた。
慌てて振り向くドクオ。

(;'A`)「ど、どうしたの!?」
ξ;-⊿゚)ξ「どうやら雨があがったみたいね。私、帰らなくちゃ。」
('A`)「はぁ?」
ξ;-⊿゚)ξ「仕方…ない…でしょ…?私…いちおう…テルテル坊主の…神様…なんだから…。」
('A`)「お前は飯をたかりに来ただけか。」
ξ;-⊿゚)ξ「違うわよ!!…また…来るからね…。」
('A`)「…来なくていいよ。」


81 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:26:56.93 ID:DCx8OxpvO
ξ#゚⊿゚)ξ「てめぇ、いっぺんシバいたろか?」
(;'A`)「ふひぃっ!?」

殺気だけで人が殺せるなら間違いなくドクオは死んでいただろう。
そう思わせるだけの密度を持っていた。
しかし、すでにかなり疲弊しているようで、すぐに霧散した。

ξ#゚⊿゚)ξ「たくっ、こんなかわいい乙女がまた来てあげると言っているのに、このキモオタときたら…。」
(;'A`)「また来るの楽しみにしてます!!スッゴい楽しみで夜も眠れないやぁ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「…まぁ、いいわ。じゃあ、またね。」
(;'A`)「あ…あぁ…。また…」

それだけ聞くとツンはスルスルと天に登っていった。
部屋に残るはドクオ一人。

('A`)「八畳ってこんなに広かったっけ?」


82 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:28:45.02 ID:DCx8OxpvO
部屋の体積が変化するわけもない。
なのになぜか広く感じる。
なんとなく室温も下がった気がする。

('A`)「…」

急に部屋に現れ、また急に去っていった不思議な女。
パシリにされ、飯もたかられて迷惑もこの上ない。
だけど、ちょっぴりおセンチな気分になった。
なにかを思いついたのか、部屋をゴソゴソ探しまわる。
見つけたのは携帯電話だ。
アドレス帳を開き、ともすれば、全員分覚えてしまえそうな数しかない。
それの中から一人を探しだし電話をかける。

『もしもし?どうしたんだお?ドクオから電話がくるなんて、きっと明日地球は滅亡するんだお。』
('A`)「っせぇな。いいからちょっとつきあえよ。」
『別にかまわないお。いつものとこでおk?』
('A`)「あぁ。じゃあ、また後で。」

電話を切る。
少し嬉しいのか口元が緩んでいる。
今度は、ちゃんと支度をして出掛ける。
ドアを開けると雨あがりの匂いが鼻をつく。

('A`)(たまにはこういうのも悪くねぇな。アイツこの話聞いたらなんて顔するかな?)

などと考えて、ニヤニヤしながら待ち合わせ場所へと向かうのだった。


―Fin―





84 :('A`)雨の日には、のようです:2009/11/23(月) 05:35:55.84 ID:DCx8OxpvO

以上で終了です。

これを続き物にする予定なんですが、
推敲ついでにご意見ご指摘貰えればと思い投下させていただきました。
オチは短編用です


 
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