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330 :人の夢と書いて儚いからこそのようです:2010/04/14(水) 10:25:36.75 ID:uR+lDZqo0
( ^ω^)「~~♪」

 あなたが私を描いている。私にとって、とても幸福な時間だ。
 ああ、ああ。あなたの絵が見たい。
 ああ、ああ。あなたの見る世界を。


ξ-⊿-)ξ「~~♪」

 君が僕に歌っている。僕にとって、とても幸福な時間だ。
 ああ、ああ。君の歌声を聴きたい。
 ああ、ああ。君の聞こえる世界を。


    ――  人の夢と書いて儚いからこそのようです  ――


331 :人の夢と書いて儚いからこそのようです:2010/04/14(水) 10:29:51.75 ID:uR+lDZqo0
ξ-⊿-)ξ「~~♪」

 ある村に、歌姫がいた。
 その歌声は美しく、鳥のさえずりや風のせせらぎすら調和して一層美しくなるという。
 その歌声は、聞いてくれる観客の皆ではなく、聞くことができないある画家へ向けて歌っていた。

( ^ω^)「~~♪」

 ある村に、画家がいた。
 その絵は人を惹きつけ、評価はされなかったが熟練された腕を持っていたという。
 その絵は、見てくれる人たちではなく、見ることができないある歌姫へ向けて書いていた。

 しかし、二人とも悩みを持っていた。
 歌姫は、目が見えないことで画家の絵が見れないことを。
 画家は、耳が聞こえないことで歌姫の歌を聞けないことを。
 
 
 悩めども悩めども、その悩みは解決することはなく、画家は教会へ赴いた。

( ^ω^)「…………」コンコン

(*゚ー゚)「あら、ブーンさん。紙を持ってきますので……ああ、いつも紙をお持ちになられているのでしたね」

 シスターであるしぃはジェスチャーでブーンと呼ばれた画家にそう伝えると、お互いに向き合ってテーブルへ座った。

( ^ω^)《お気遣いありがとうですお。悩みを聞いてもらってもいいですかお?》

(*゚ー゚)《ええ、ここは教会。迷える子羊よ、どんな悩みをお持ちですか?》

 ブーンが自ら持ってきた紙に、鉛筆で書くとしぃも鉛筆で書いて返事をする。
 そんな会話を、当然のように始めた。


332 :人の夢と書いて儚いからこそのようです:2010/04/14(水) 10:38:06.02 ID:uR+lDZqo0
( ^ω^)《僕はこの村ではたった一人、耳が聞こえないのですお。
       虫の鳴き声、楽しい音楽、美しい歌声――それを楽しそうに語る人たちのことが羨ましく感じるんですお。
       そして、何よりもツンの歌が……いえ、周りとは違うこの体、これから先どうすればよいのでしょうかお?》

(*゚ー゚)《なるほど。しかし、あなたには耳が無くとも目があります。
     無音の世界にいるからこそ、周りには見えない本質という素晴らしいものを見れるのではないでしょうか?
     そうだ、絵はお好きですか? 絵を描く姿を見たもので。あなたの見る世界を私は是非とも見てみたい》

( ^ω^)「……! 《分かりましたお、頑張ってみますお! ……少しお願いがあるのですが》」

(*゚ー゚)《何でしょうか? 私にできることがあれば、力を尽くしましょう》

( ^ω^)《では、――――を教えて頂きたいのですお》

(*゚ー゚)《なんと、それはあなたの想像を遥かに超える険しい道ですよ。
     ……いえ、こんなことを聞くのは野暮でしたね。微力ながら、協力致しましょう》

(*^ω^)《ありがとうございますお! よろしくお願いしますお!》


 一ヶ月後。
 聞こえなくとも、いつも見に来てくれたあの画家は待てども待てども来ない。
 最初の一週間は、絵の仕事に追われているのだろう、と嬉しく思った。
 次の一週間は、仕事が長引いているのだろう、と思った。
 また次の一週間は、何かがあったのだろう、と心配した。
 そのまた次の一週間は、画家が無事だと知り、何か事情でもあるのだろうか、と不安になった。

ξ-⊿-)ξ(今日も、あの人は来なかった。……そうよね、目の見えない私なんか……)

 そして、一月が過ぎた頃には、もう目の見えない自分には興味がなくなったのだろう、と絶望した。


333 :人の夢と書いて儚いからこそのようです:2010/04/14(水) 10:42:38.76 ID:uR+lDZqo0
ξ-⊿-)ξ(……教会へ、行ってみようかしら)

 そう思った歌姫は、友人に協力してもらい教会へ赴いた。
 友人は送り届けると、また来るから、と言い教会から離れた。

(*゚ー゚)「おや、ツンさん。どうかしましたか?」

ξ-⊿-)ξ「悩みを、聞いてもらっても?」

(*゚ー゚)「ええ。迷える子羊よ、どんな悩みをお持ちですか?」

ξ-⊿-)ξ「……私は目が見えないの。周りの言う素晴らしい風景、美しい絵――そういうものが全く分からないの。
      目が見えないせいで、ブーンの絵が……いえ、そんな喜びを感じる人たちを妬ましく感じる。いったい私はどうすればいいの?」

(*゚ー゚)「……私は最近、ある方と出会いました。その方は、耳が聞こえないということに不安を感じていました。
     あなたには分かりませんか? 当たり前に思える音が、その方にとっては夢のようなもので、素晴らしいものであることを。
     あなたは歌がお好きですか? もし、そうならば、心に響くような歌をお歌いなさってください。――あなたの後ろにいる方に」

ξ-⊿-)ξ「……? それは一体?」

( ^ω^)「……ツン」

ξ;-⊿-)ξ「ッ、ブーン!? あなた、喋れて……」

( ^ω^)「僕、しい先生に教えてもらったんだお。これできみと話すことができるお!」

(*゚ー゚)「ブーンさんはとても努力をしましたよ。絵を描かず、どんなに挫けそうになっても、立ち上がりました。
     それはどんなヒーローよりも、どんな偉人よりも遥かに偉大ですよ。……さあ、次はあなたの番です。
     あなたの歌は、とても素晴らしい。目が見えないからこそ、その歌声はどんな歌姫よりも、美しいのです」


335 :人の夢と書いて儚いからこそのようです:2010/04/14(水) 10:46:40.95 ID:uR+lDZqo0
ξ-⊿-)ξ「……そう、ですか?」

(*゚ー゚)「ええ。さあ、お歌いなさい。皆さんの、そしてブーンさんの心に響くような歌を」

ξ-⊿-)ξ「……分かりました。ブーン、聞いてくれる? そして、私を書いてくれる?」

( ^ω^)「喜んで、だお!」


( ^ω^)「~~♪」

 あなたが私を描いている。私にとって、とても幸福な時間だ。
 ああ、ああ。私はあなたの耳になろう。
 ああ、ああ。私の聴く世界をあなたに。

ξ-⊿-)ξ「~~♪」

 君が僕に歌っている。僕にとって、とても幸福な時間だ。
 ああ、ああ。僕は君の目になろう。
 ああ、ああ。僕の見る世界を君に。


 歌姫を迎えへ来て、その歌を聞いた友人は「この世とは思えないほど美しい歌声、絵が生まれていた」と語った。
 そして、のちに極めて高い評価を受ける、耳の聞こえない画家と目の見えない歌姫の夫婦もこの日に生まれたという。

(*゚ー゚)「……さて、あなたたちは特別を望んでいる。逆にブーンさんやツンさんは普通を望んでいる。
     そして、彼らは特別を得た。逆にあなたたちは普通を得た。果たして誰が幸せなのでしょうか?
     ――あなたたちには、普通だということを幸せに思うべきだと私は思います」

         ――    人の夢と書いて儚いからこそ、のようです  了  ――






336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/14(水) 10:50:09.49 ID:uR+lDZqo0
>>330-333 >>335
深夜のテンションで書いた、反省はしていない。ちなみに聞こえない
あるツイストーリーを見て思いついたもの。
>>334支援ありがとう! あぐうううううう! のAAは簡便だけどな!

>>332の「数ヵ月後」は「一ヶ月後」に脳内変換しといてくれ……


 
総合短編(ハートフル・感動) | コメント(1) | トラックバック(0)
コメント
内容は悪くないんだが、如何せん文章力が低すぎるな。

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